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2008年4月25日第14号(通巻第121号) 毎週金曜日発行
 

くいだおれ太郎とビリケンさん

ある時は阪神タイガースファンの姿、またある時はワールドカップサッカーのサポーターにと、様々な衣装で時代を反映してきた大阪のシンボル、「くいだおれ太郎」が7月8日、大型食道「大阪名物くいだおれ」の閉店に伴って、第三者に売却されることになった。

この店は約60年前の1949年6月、山田六郎氏が大阪の道頓堀で創業、開店した。俗に「京都の着だおれ、大阪のくいだおれ」と言う。これは、京都人は和服に私財をつぎ込み、大阪人は美食を追求して家を傾けるという意味である。くいだおれ太郎は、上方の文楽(人形浄瑠璃)の人形を原型として作り出され、赤白ストライプの服に、黒ぶち眼鏡をかけて太鼓をたたく愛らしい姿をしている。

だが、時代の移り変わりと建築自身の老朽化や周囲の環境の変化によって、「大阪名物くいだおれ」も60年の歴史に幕を閉じることになった。「くいだおれ太郎」がなくなることで、戎(えびす)橋筋商店街には、約12億2000万円もの経済損失を与えるとされている。現在、兵庫県香美町などのいくつかの団体が「くいだおれ太郎」を譲り受けたいと希望しているが、それに対して大阪の観光名所、通天閣では、「くいだおれ太郎」獲得のために署名運動を始めた。「通天」を「ツー(2)」+「テン(10)」と考えて、署名獲得の目標を21万人に設定した。

また、通天閣の守り神で、今年生誕百年を迎える「ビリケンさん」も、「くいだおれ太郎」争奪のためにがんばっている。この頭の尖ったつり目の子どものような人形は、1908年にアメリカの美術家、フローレンス・ブリッツが生み出した傑作で、「幸福の神」として全世界に流行した。通天閣2階のサイン会場に登場したビリケンは、手に「くいだおれ太郎」の小さな人形を持っている。通天閣では、「くいだおれ人形の服と同じ紅白の太郎の家を建てる計画がある」としている。

通天閣のサイン会場に行かなくても、パソコンや携帯からも署名できるのだそうだ。(大村鉄夫提供)

(C)2008 cui-daore
(C)2008 TSUTENKAKU KANKO CO., LTD.

くいだおれ公式サイト http://www.cui-daore.co.jp/
  通天閣公式サイト http://www.tsutenkaku.co.jp/hiroba/hiroba.html

花いっぱいのニュービートル

4月19日(土)に東京の丸の内で始まった「丸の内フラワーウィークス」会場に、人気モデルの押切もえが登場し、いっぱいの花で飾られた新車と共に記者たちのカメラのフラッシュを浴びて、自信たっぷりの笑顔を見せた。

これはドイツのフォルクスワーゲンの超人気ブランド「ニュービートル」の世界デビュー10周年を記念して行われたイベントのオープニングセレモニーである。この後、全国9都市10会場で盛大にイベントが行われる。

押切もえは、アクセサリーや温泉旅館などのプロデュースを行ったことで有名だが、今回はニュービートルのプロデュースに参加した。「ハッピー&ポップ」をテーマとし、鮮やかなイエローの車体に、彼女の一番好きなピンクを基調としたペイントを施し、四葉のクローバーをくわえた小鳥などを描いた。幸せを乗せて走るニュービートルの軽快感と爽快感に溢れたデザインだ。

オープニングでは、4000本の生花で覆われた「フラワービートル」も展示された。自分のプロデュースについて押切もえは、「ドライブのウキウキした感じを表現した。丸くて可愛い立体の上に平面デザインをするのは難しかった。蝶や小鳥などで自由を表現し、今年流行の花をあしらった。可愛くて個性的なニュービートルができて、幸せな気分。」と述べた。

丸ビルの1階には特設の「ニュービートルカフェ」がオープンし、4月27日までベーグルやワッフルなど4つのオリジナルメニューが楽しめる。また、店内ではニュービートルのパネル展示やCMも見ることができる。

(C)2008 Volkswagen

ニュービートル公式サイト http://www.new-beetle.jp/

宇宙日本食が続々

先ごろ、日本の伝統的なお菓子である羊羹が「宇宙日本食」の厳格な基準を通過し、国際宇宙ステーションの食品として合格した。この宇宙食羊羹は、日本のいくつかの科学館の記念品ショップで購入できる。

「YOHKAN」と書かれたこのお菓子は、山崎製パンが製造する「一口ようかん」の宇宙版である。成分や味は普通の製品とまったく変わらないが、ポリエチレンフィルムやアルミ箔で作られた包装材料を採用したため、宇宙日本食の基準に達している。また箱には、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)から提供された国際宇宙ステーション(ISS)の写真が印刷されている。

宇宙日本食は、宇宙空間に長期滞在する宇宙飛行士たちが栄養を維持すると共に、緊張をほぐすことができるように、日本の家庭の食卓に出されるものをわざわざ選んでいる。栄養成分と品質が合格しなければならず、宇宙空間でも飛び散らないように工夫されている必要があり、1年以上長期保存可能なものでなければならない。

現在認証されている「宇宙日本食」には、味の素の「たまごスープ」、尾西食品の「赤飯」、日清食品の「しょうゆラーメン」、明治乳業の「アミノ酸ゼリー」など29種類あるそうだ。これらはJAXAが管理するISS食品リストに載せられており、宇宙飛行士はそこから選ぶことができる。

今後、JAXAは年に3〜4回このような審査の機会を設け、「宇宙日本食」の種類を増やしていき、人類の未来の宇宙生活のしっかりした基礎を作っていく予定である。

(C)2008 JAPAN AEROSPACE EXPLORATION AGENCY.

JAXA公式サイト「宇宙日本食」 http://iss.jaxa.jp/spacefood/ (日、英)

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東京写真日記
来週のイベント
商業施設の大幅なリニューアルに加え、森タワー屋上のオープンエア形式の天空回廊「スカイデッキ」を一般に向けて公開する。

4/25(金) 六本木ヒルズ誕生5周年 記念イベント

4年目を迎えて、「ネプリーグ」「クイズ!ヘキサゴンU」などの人気番組が登場!大人から子供まで幅広い年齢層が確実に「楽しめる」&「学べる」!

4/26(土) 「お台場学園2008〜文化祭〜」 

シブヤ西武が40周年を迎えるスペシャルイベント。秋冬のファッションなどのトレンドアイテムを語り尽くす!

4/27(日) モデル森泉×ジャーナリスト藤岡篤子 

ゴールデンウィークの恒例イベント今年も開催される。「つなげる」をテーマにした楽しい展示コーナーや大迫力の 巨大ジオラマなどみどころがいっぱい。

4/28(月) 「プラレール博 in TOKYO」 東池袋

中村氏のライフワークであるテーマ「東京湾」を主軸とし、その他約40年間にわたる写真家活動で撮影された代表作と、撮り下ろしの最新作を加えた構成。

4/29(火) 中村征夫写真展 「命めぐる海」

40年にわたり日本の変遷を追い続けてきた土田ヒロミ氏の、集大成ともいうべき写真展。

4/30(水) 土門拳賞作品展「土田ヒロミのニッポン」

入会金不要&1回完結で受けられる料理レッスンがスタート!本格的なお料理を手軽に身につけよう。

5/1(木) ABCクッキングスタジオ「1dayレッスン」誕生

交流の広場

→「生命のメッセージ」は、日本だけでなく、地球上に共通な普遍的テーマであると思います。上海万博後にパビリオンの一つを、このメッセージ展の常設展として提供いただけないかなあなどと、夢を見ています。(映画「ゼロからの風」に関する第10号の編集後記を読んで)【映画プロデューサー 土屋哲男

←人々が生命の尊厳を大切にできるように、みなさんが長い間たゆまぬ努力を続けていらっしゃることに、心から敬服しています。映画が伝えようとする大切なメッセージは、きっと中国の人々をも感動させるに違いありません。みなさんが中国で展覧会を行えるように、私たちもささやかながら協力をさせていただきたいと思っています。詳しいお話をお聞かせください。

→とても興味深く読ませていただきました。私もインドで自然保護のグループに加わり、月に一度の活動をしています。2年後にニューヨークで個展をするのが夢です。どうぞ楽しい記事をたくさん書いてください。今後も、期待しています。(銀座に関する第12号の「編集長のフォトエッセイ」を読んで)【日本 川崎広進

→この文章をたいへん面白く読みました。私は哈日族(日本マニア)です。偶然にこちらのブログを見つけました。もちろん講読しますよ!(銀座に関する第12号の「編集長のフォトエッセイ」を読んで)【台湾 JUN

←小さなエッセイに、こんなに様々な国籍、様々な年齢の読者のみなさんが関心を持ってくださり、たいへん嬉しいです。読者のみなさんの温かいメールや電話が、私たちを激励してくださり、それが仕事の原動力になっています。これからも、自分が撮影した写真を添えたエッセイをみなさんの心にお届けしたいと思っています。

配信サイト
運営会社
ALAYA

激安の「ネットルーム」

ウィークリーマンションで話題になったツカサグループが「ネットルーム」の提供を開始し、またまた大きな話題になっている。最近日本では、様々な事情から帰る家を持てずに24時間営業のネットカフェやマンガ喫茶で夜を過ごす「ネット難民」が深刻な社会問題になっている。ネットカフェで一晩過ごすための1000円も出せなくて、やむを得ずマクドナルドでコーヒーを注文して夜を過ごす人も少なくない。

ところが「ネットルーム」の費用は、24時間でたったの1300円である!去年8月から設置を開始し、今月初めには池袋、御徒町、旗の台、など東京都内11ヶ所に広がり、計35室あるが、どこもほぼ満室の状態だ。こんなに安いのなら、すごく狭いだろうと思われるだろう。ところがそんなことはない。鍵のついた完全個室で、約2畳の広さがあり、パソコンもあるし、エアコンと洗面台もある。館内には飲み物の自動販売機、コインランドリー、コインシャワー、コピー機なども設置されている。フロントでは郵便物を受け取ることもできる。

なぜこんなに安いのだろうか?これは、ツカサが都内で運営する約1500室のSOHO向けのレンタルオフィスの一部なのだ。レンタルオフィスの使用率が100%近いので、ネットルームへの改装は毎月5〜10件だが、レンタルオフィスは将来的にはすべてネットルームに改装される予定だそうだ。

「ネット難民」を支援するために、ツカサはさらに「ネットルーム」の利用者を雇用する「就業支援プログラム」も行っている。部屋の数が少ないので、応募者はまだ16名と少ないが、すばらしい第一歩である。費用の設定と設備の充実で、他の同業者をリードし、ビジネスコンセプトも独自のものを持つ「ネットルーム」。その発展を見守っていこう。

(C)2008 Tsukasa Downtown Development Co., Ltd.

ツカサのネットルーム http://netroom.222.co.jp/

変換ミスコンテスト

先ごろ日本漢字検定協会は、2008年度に募集した「面白い変換ミス」コンテストの結果を発表した。これは、日常生活でパソコン入力をしていて、変換キーを押した時に現れた様々な愉快な結果を集めたものだ。去年の2月からの一年間の投稿は2835件で、そのうち22件の作品に対してユーザーによる投票が行われた。

最優秀賞に選ばれたのは、「うまくいかない画像サイズになった」が「馬食い家内が象サイズになった」と変換されたものだ。ひらがなにしたらまったく同じで、違いは変換された単語だけなのに、こんなに驚く結果になった。他には、「今日居ないもんね。ゴメン〜!」が「胸囲ないもんね。ゴメン〜!」になったり、「6個作ってください」が「肋骨食ってください」になったり、「置いてかれた感じだ」が「老いて枯れた感じだ」になるなど、大いに笑わせる。

昨年の最優秀作品は、「遅れてすいません。回答案です」が「遅れてすいません。怪盗アンデス」に変換されたものだ。これは、あるサラリーマンが終電に間に合うように慌てて会議資料を作って発信したメールの件名だそうだ。このメールを受け取った上司は、びっくりして椅子から飛び上がったに違いない。投稿数は2079件で、他には「リスト表を送ります」が「リスとヒョウを送ります」になったもの、「そんなに働いたならだいぶ疲れてるね」が「そんなに働いた奈良大仏枯れているね」となったもの、「お客様用トイレ」が「お客彷徨うトイレ」になったものなどがあった。

また一昨年の最優秀作品は、「今年から海外に住み始めました」が「今年から貝が胃に住み始めました」に変換されたというもので、これは海外に移住した友人からのメールの一部だそうだが、友人のことが心配になってくるような内容だ。その年の投稿数は5946件で、「正解はお金です」→「政界はお金です」、「規制中で渋滞だ」→「寄生虫で重体だ」、「地区陸上大会」→「チクリ苦情大会」などの面白い作品がそろった。

漢検変「漢」ミスコンテスト https://www.challenge-net.jp/henkan/

十年前の秋風が吹くある午後、私は学校からアルバイト先への経路である新宿西口駅前広場を急いで歩いていた。周囲は渋滞する車と人ごみの喧騒、そして低空飛行するカラスの群。日は暮れかかり、枯葉がはらはらと落ちてくる。ちょうどその時、聞き覚えのあるメロディが流れてきた。

鮮やかな民族衣装を身につけた四人のペルー人が、夢中になって民族楽器を演奏していた。彼らは陶酔した表情を浮かべ、前の聴衆を見たり、仲間の方に顔を向けたりして交流を図っている。たいへんおおらかな態度で、卑屈になる様子はまったく見られない。メロディが盛り上がり、リズムが弾み、それにつれて体をかすかに揺らし始めた。異国の大都会の空に響く音楽を聴くうちに、私は暖かいものに包まれていくような気持ちになった。――祖国にはあった「街角で芸を売って物乞いをする」という先入観が、日本で初めて街角の芸人に出会ったこの午後にはまったく感じられなかった。

日本では、街角の芸人を「大道芸人」と呼ぶ。公共の場所で特技を披露する芸人、ミュージシャン、画家、パフォーマンスアーティストなどは、形式も様々で、その才能はすばらしい。昔の、傘の上で玉を転がす曲芸や、金粉を体に塗る芸、紙芝居、さらには新年の獅子舞なども、みな街の素朴な生活の縮図だった。現在は欧米風の豪華で娯楽的色彩の強い演出が主流になってきている。「大須大道町人祭」や「野毛大道芸」などの五つの大道芸人の大会は、毎回にぎやかな姿を見せてくれる。

週末や祝日には、新宿、銀座、秋葉原などの歩行者天国が、大道芸人の天国になる。細い糸を操って小さな「バイオリン弾きの人形」に真に迫った演奏をさせる大柄なアーティスト、体をぎくしゃくと動かしてロボットを演じる金髪碧眼の外国人、体中に白い粉を塗ってダヴィンチなどの名作の主人公を真似るたくましい男性、ダンボールの小屋に隠れて自動演奏のトランペットを操作し、子供たちを大喜びさせるおじさんなど、様々な人々がいる。

今でも記憶に新しいのは、銀座通りで、日本人なら誰でも知っているハンガリーの数学者ピーター・フランクルさんと出会ったことだ。国際数学オリンピックで金メダルを取り、90の国を巡り、12の言葉で講演を行う大学講師が、何と日本各地に出没する大道芸人なのである。彼は中国語で私に、自分が「人生を楽しむ方程式」をマスターしているのだと語った。

この夢と現実が紙一重の世の中にあって、大道芸人たちとの一つ一つの出会いが、どんなに苦しい状況になっても自暴自棄になってはいけないということを教えてくれる。そう、次に向かう何の変哲もない街角で、この上もなく幸福な光景に突然出くわすかもしれないのだから。

 
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