2012年3月30日 第12号(通巻第306号)

O-Jewel個性の美学

すでに7年の歴史を持つ「アートフェア東京」が、桜が満開の3月30日〜4月1日に東京国際フォーラムで開催され、時代も国境もジャンルも超えたアートの美を展開してくれる。これは日本最大の美術見本市であり、現代における世界各国の優秀な絵画や工芸などのアート作品を展示すると共に、古今にわたる日本の独特な美意識も展観してみせる。今年は国内外から160以上のギャラリーやパートナーの参加があり、国際的なアートイベントに積極的なドイツ銀行がメインスポンサーとなっている。

有名なアートジュエリーブランドであるO-Jewelも、パートナーとして「アートフェア東京」に参加している。O-Jewelとは身につけることもできる小さなアートピースとして「素材の価値に頼るjewelry」や「身体の装飾だけを目指したアクセサリー」とは異なるそれ自体がアーティストの自己表現であるものを「Art Jewelry」と考え、主張し世界に広げて行くことを目指している。O−Jewelは個性とコンセプトを強調しているため、独自の現代性に満ち溢れている。世界各国のアーティストが参加しており、創作スタイルもシンプルなものから複雑なものまであるが、多くは斬新かつリラックスしたイメージで、自然を基調としている。今回参加しているO-Jewelのアーティストたちは、オーストリア、ドイツ、日本、フランス、台湾など中心は北ヨーロッパのアーティスト達である。また、アーティスト個人の性格や思想を非常に重視するブランドのため、それぞれのデザイナーの作品はスタイルがまったく異なっており、今や数多くあるジュエリーブランドとは違う唯一無二の斬新な魅力が満ち溢れている

芸術は国の魂である。魯迅はかつて、民族がなければ国家はないと語った。日本の大和絵や浮世絵、中国の青花磁器や唐三彩、あるいはヨーロッパのバロックやロココなどは、いずれも長い歴史の中で知らず知らずのうちに人々の心の奥底に蓄積され、形成されてきたものであり、民族の精神の一部分であると同時に、他の民族に対して自分たちの美意識を伝えるシンボルとなっている。さらに、現代に至って、世界の文化交流は日々盛んになり、各国のアートの要素を融合した優秀な作品が次々に生まれている。それぞれの民族が美意識をもとに創作した作品を持ち寄る「アートフェア東京」では、魂と魂の共鳴によってまるで奇跡のような科学反応が起こるだろう。

アートに国境がない現代にあって、アートの交流は欠かすことのできない重要な文化活動となっている。「アートフェア東京」は広く国際的に影響を与えるイベントの一つとして、今年は「アジアにおける東京」というビジョンによって、日本の特色、アジアの展観、世界への視野のすべてを扱っている。過去の展示と比べて、どの部分が残され、どんな新しいものが生まれているだろうか?O-Jewelは、どんな斬新な企画を提示して、展示会で独自の色彩を放っているだろうか?まもなく開幕するアートフェアに期待せずにはいられない。(李薊執筆)

写真提供:大地千登勢

O−Jewel http://gallery.designtope.net/ojewel/   アートフェア東京 http://artfairtokyo.com/ (日、英、中、韓)


台場の新施設「ダイバーシティ」

ここのところ気温も少しずつ上昇し、やっと花の咲く暖かくて気持ちのよい季節がやってきた。日本の四月は桜の季節で、山も野も一面春の色に包まれて心と目を楽しませてくれると多くの人が言うが、実は桜の花だけでなく、この頃の日本でのショッピングも楽しくて帰るのを忘れてしまうほどだ。今年の4月19日、臨海副都心に、この地域で最大規模の総合娯楽施設「ダイバーシティ東京プラザ」が開業する。

「ダイバーシティ」という名前は、所在地の「台場」をもじっただけでなく、「Diversity(多様性)」と「City(街)」を組み合わせた。この施設の目的は、楽しみ、遊び、学び、くつろぎ、驚きを一体とした「東京で最も新しい娯楽の名所」を作り出すことである。施設の中央には大屋根と大階段で構成されたランドマーク的な「フェスティバル広場」があり、フジテレビと共同で各種大型イベントが開催される。この他、音楽を中心とする娯楽発信地「Zepp DiverCity」、「リアル」をコンセプトとし、ガンダムの世界を体験できる「ガンダムフロント東京」など様々な施設があり、約154のショップが開店する予定である。

これらの子供も大人も楽しめる娯楽施設の他、最も人々の熱い視線を浴びているのが、今いちばん人気のあるファッションブランドの出店だろう。ユニクロ、H&M、FOREVER21、ZARA、Bershka(ZARAの姉妹ブランド)、American Eagle Outfitters、Aerieなどのファストファッションブランドもあるし、日本最大規模のARMANI JEANS、BURBERRY BLUE LABEL、BURBERRY BLACK LABEL、コーチメンズなどの流行の最先端を行く個性的なショップや海外ファッションブランドが一堂に集まっている。また、人気カフェのホノルルコーヒー日本一号店、アメリカのファッションブランドOld Navyの北米以外での一号店(夏に開店の予定)もあり、ブランド規模の大きさが国内外各界からの注目を浴び、各大手メディアが競って報道している。

娯楽とショッピングと来たら、次はもちろんグルメである。「ダイバーシティ東京プラザ」には、地域で最大級の約700の座席を擁するフードコートと、劇場型レストランをテーマとした臨場感たっぷりのレストランフロアがあり、お客さんは五感で楽しむことができる。また、江崎グリコ、森永製菓、カルビーなど、有名なお菓子ブランドも特別商品を発売しているので、限定品を友達へのおみやげにするのもいいかもしれない。銀聯カードも使用できる。(Michelle執筆)

(C) 2012 LaLaport Management Co., Ltd.

ダイバーシティ東京プラザ http://www.divercity-tokyo.com/



タレントから企業家へ

タレント出身の大原かおりさんは、16年前に芸能界デビューをし、バラエティ番組にもCMや雑誌にもよく登場し、あらゆるジャンルで活躍していた。笑顔が可愛い大原さんは、無類の動物好きで、現在はタレントとしての仕事だけでなく、犬用品の有名ブランド「Otty’s World」の代表兼デザイナーでもあるのだ。自ら企画やデザインをするだけでなく、「銀次社長」と一緒にすてきなグッズを使って、人と犬との親しい関係を生き生きとしたイメージで表現している。

知らない人が聞いたら、「銀次社長」は大原さんの会社のパートナーだと思うだろうが、実は彼は柔らかな巻き毛を持ったクリーム色のトイプードルである。子供の頃、大原さんの家は青果店で隣は肉屋だったので、衛生上の問題で大好きな犬を飼うことができなかった。休日になると、犬を飼っている親戚の家に行って犬と散歩したり餌をやったりして、一緒に遊んで眠ったのだという。その時祖母が、犬を散歩させるのは飼い主が楽しむ時間ではなく犬が楽しむ時間だから、いつもきちんと犬を見ていなければならない、社会にはルールがあるから他の人に迷惑をかけないように犬をしつけなければならないと教えてくれた。祖母のこの話は大原さんに深い印象を与え、十数年前に青果店が閉店した時に、ついにこの可愛いトイプードルを迎えたのだった。大原さんは「銀次社長」をきちんとしつけ、銀次社長のおかげでたくさんの人と知り合った。「銀次」という名前を大原さんはとても気に入っている。この名前は、彼女のお姉さんが子供につけようとして家族全員に反対されたものだったのだ。愛犬はオスなので強そうな名前をつけたくて、友だちの薦めを聞いて、大勢の人の人生を背負う存在である、「社長」という言葉を付け加えた。

大原さんは、「銀次社長」という家族ができたのをきっかけに、7年前にOtty(オッティ)という犬用品のブランドを立ち上げた。現在Ottyは世界に向かって、活動範囲をどんどん広げている。犬は人間に従順で非常に可愛い動物だが、犬の可愛い面だけを重視していては真の意味で人と犬との共生を実現することはできない。一つの生命と真剣に向き合って、毎日お互いに生活の中で幸福を感じること、それがOtty’s World社の目標である。穏やかな毎日の中で温かさを感じ、命をいつくしむ毎日。スターとして、愛犬家として、大原かおりさんは常に努力を続けている。(ff執筆)

(C)2012 Otty’s World.

Otty’s World http://www.otty.net/index.html



おいしくて可愛いお絵かきマカロン

フランスからやってきたお菓子、マカロンについて皆さんはご存知だろうか?マカロンは一般に、二枚の生地の間にジャムやクリームを挟んだものである。円形の生地を焼いたら横半分に切り分け、一枚の生地を土台にしてジャムやクリームを塗り、最後に蓋となるもう一枚の生地を載せて、円形の小さなお菓子ができあがる。口当たりのよい、フランス西部の特色のあるスイーツだ。ここまで読んだだけで、きっとみなさんも食べてみたくて思わずつばを飲み込んだことだろう。だが、これからご紹介するマカロンはおいしいだけではない。あまり可愛らしすぎて、食べるのがもったいなくなってしまうようなマカロンである。

普通のマカロンと同じように外形は丸く、口に入れると綿菓子のように柔らかい感触なのだが、不思議なことにこのマカロンの上には動物の顔が描いてある。これは図案付きのマカロン「動物っこ」シリーズなのだ。まん丸のマカロンの一つ一つが、とても可愛い動物の顔になっている。にっこり笑ったピンクのウサギ、黒白のパンダ、茶色の猿、愛らしく目を閉じた緑のカエル、さらには可愛い目でこちらをじっと見ている虎、三毛猫、子豚などがある。

動物たちがおとなしくお皿の上に並んでいるのを見ると、あんまり可愛くて、食べてはかわいそうなような気分になってしまう。しかし彼らは見た目が可愛いだけでなく、味もたいへん評判がいいのだ。口に入れると、子供の頃にお祭りでよく食べた綿菓子のように口の中で柔らかく溶ける。外見は硬そうに見えるのに、驚くほど柔らかくて、春の雪のように溶けて、甘味が口の中から心にまで広がっていく。これらの可愛い「動物っこ」をおうちの形の箱に入れると、まるで動物たちの家のようだ。5個を組み合わせると小さな動物の家、10個を組み合わせると大きな動物ファミリーになる!しかも「動物っこ」マカロンは一個ずつ包装されているので、運ぶ途中で壊れてしまうこともない。箱の小さな扉を開けてみると、あ〜、そこには可愛い動物の顔がのぞいている!すぐに買って食べてみたくなるでしょう?

現在、この「動物っこ」マカロンはオンラインショップで大人気で、すでに12万セットも売れたのだそうだ。さらにテレビや雑誌でも盛んに紹介され、人気大爆発なのである。さあ、見るだけで楽しい「動物っこ」マカロンを、いますぐ買いに行こう!(小雅執筆)

お絵かきマカロン「動物っこ」 http://www.aionline-japan.com/user_data/wataron.php?gclid=COyNvc3G_K4CFcODpAodw1gs0w



日本語を学ぶ準備はできましたか?

このところ、ある資格試験を受けるための準備で、がんばって日本語を勉強しています。正直に言うと、こんなに長い間日本語に接しているのに、今でも日本語を学ぶのは簡単ではないと感じます。外国語を勉強するのはもともとたいへんですが、日本語のように各国の外来語がたくさん混ざっていて、しかも毎日とめどなく新しい日本語や外来語が作られていく言語を、我々外国人が完全に理解して覚えようとするのは至難の業です。多くの人が私に、日本語を学んでいていちばん難しいのはどんなところかと聞きます。でもよく考えてみると、どの部分もみんな難しいのです。外来語だけでなく、日本語の中の敬語やウチ?ソトの表現も、台湾人である私にはどうがんばってもマスターできない難題です。

そうなのです。発音もしにくく書くのも難しいカタカナ語が頭痛のタネであるだけでなく、日本人は人と話をする時、内、外、上、下に対してそれぞれ別の話し方をするのです。日本語は本当に一つの芸術であると言っても過言ではないでしょう。私はつねづね、日本語を適切かつ美しく話すことができる人として、ニュースを読む美しいアナウンサーたちや商社の社長秘書たちがいちばん優れていると思っています。発音も言葉遣いも正確で耳に心地よく、必要に応じて臨機応変な反応をしなければならない彼女たちの能力は、外国人が日本語を習得できる限界を遥かに超えています。私は何年も前に日本語能力試験の一級に合格していますが、今でも私は自分の日本語力にあまり自信を持つことができないのです。

以前、日本語を苦労して勉強していた頃、家中到るところに日本語の単語を書いた紙を貼って、そこに行くたびにその単語を覚えるように自分に強制していたことを思い出します。その後、読む力の訓練のために、時間さえあれば最新の流行雑誌を読んで外来語を学び、ついでに新しい情報を吸収したり、日本の有名作家の書いたエッセイや小説、ネット上のニュースなどをむさぼるように読んで、文法を強化したりしました。また、どんなに長い時間を費やしてでも、日本語でブログの文章を書くことを自分に課しました。日本へ旅行をすれば、機会を見つけてできるだけ現地の人と話をし、自分の会話能力と聞く能力を高めると同時に、各地の方言を学びました。それから、見たくない時でも、自分の耳にNHKニュースの内容と速度に慣れることを強制し、暇があれば日本の連続ドラマを一生懸命見て、生活用語を吸収しようとし、さらに折々に日本の友人にメールを書いたり、SNSに書き込みをして作文の練習をしたり……などなど、こんな地味な方法で一歩一歩実力を積み上げてきたのです。そう、私は日本語をこのようにして学んできたのでした。ですから、みなさんがもし日本語を学ぶつもりなら、私はまずこのように質問するでしょう。「心の準備はできていますか?」なぜならば、それはたいへん長く、しかも果てしない、後戻りのできない道だからです。(哈日杏子執筆、撮影)

日本語検定 http://www.nihongokentei.jp/  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)



第12回 晴海埠頭

【晴海について】東京湾の埋め立てで生まれた場所である。半世紀前には東京国際見本市会場として、人々が押し寄せるモーターショーやコミックマーケットなどが開催されたが、交通が不便なことから次第にさびれていった。2000年に都営地下鉄大江戸線が開通し、近年はショッピングセンターの「晴海トリトンスクエア」が開業、晴海大橋も開通するなど、この東京湾の玄関口は再び輝き始めている。

【晴海ふ頭公園】世界各地から船に乗ってはるばるやってくる旅客は、ここに到着すると同時に東京タワーやレインボーブリッジを遙かに眺めることができ、噴水や緑の小道にほっと一息つく。東京大学、水産庁、航海訓練所の研究船もここに停泊している。また、テレビドラマや映画のロケ地としてよく使われるので、ここではしばしば有名人に出会うことができる。山口百恵の自伝「蒼い時」や、石田衣良の小説「4TEEN」にも晴海ふ頭公園が登場する。

【晴海の四季】1月上旬には、東京の消防団が巨大なホースで放水をする「出初式」が、5月中旬には国際貿易港の開港を祝う「みなと祭」が行われ、8月下旬の「東京湾大華火祭」にはいつも70万人ほどの人々が集まって熱狂する。また、南極観測隊や海難救助隊などもここから出発する。古くからの港は、これらのイベントによってまだまだ輝き続けている。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「飛翔の翼」
場所:晴海ふ頭公園附近
撮影のポイント:他の場所では見られない「トビウオ」の街灯を捕えた。見上げるように撮影し、トビウオと街灯を取り付けた枠が画面上で対角線上に並んでおり、画面に動きを与えている。
使用フィルタ:Sutro+彩度(黒雲が空に湧き出る様子をあえて強調し、フレームを除去して開放感を出す。)
タイトル:「静かに耳を傾ける」
場所:晴海埠頭客船ターミナル広場(表)
撮影のポイント:しゃがんで見上げるように撮影し、目の前の赤い立柱の高さを際立たせる。注意:角度を選択する時、立柱の全体像を考え、高さがそろわないようにする。
使用フィルタ:Lo-Fi+彩度(遠近共に充分な質感を持たせる。フレームを除去して開放感を出す。)

タイトル:「つなぎ止める」
場所:晴海埠頭乗船場
撮影のポイント:「Y」字型のロープによって、視線が画面下部中心の係船柱に集められる。船体が揺れながら、視線にしっかりつなぎ止められているように感じられる。
使用フィルタ:He-fe+彩度(芝生の明るい色と空の対比。フレームの装飾効果。)
タイトル:「倒影」
場所:晴海埠頭客船ターミナル広場(裏)
撮影のポイント:広場の池に映ったオブジェ。画面の真ん中に海水面があり、どれが実物のオブジェでどれが影なのか見分けられない。
使用フィルタ:He-fe(濃い油絵のような効果。フレームを除去して開放感を出す。)

晴海客船ターミナル http://www.tptc.co.jp/tabid/344/Default.aspx  晴海トリトンスクエア http://www.harumi-triton.jp/


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