2012年5月25日 第19号(通巻第313号)

携帯アプリ「トモコレ」

ここ数年、交流サイトは全世界で大人気となっている。性産業の道具となってしまったサイトもあるが、そうではないサイトも多い。特に結婚率や出生率が低下する一方の国において、交流サイトは民族の命脈をつなぐための最後の手段となっているのだ。日本は、世界でも出生率が最低の国の一つである。

少子高齢化が深刻化し、社会の圧力が依然として緩和されない日本では、若者はますます結婚したがらなくなり、恋愛すら望まない人も多い。2011年の日本政府の調査によれば、現在18歳から34歳の未婚の日本人のうち、半数以上の人が恋愛をしていないという。そればかりか、恋人のいない人のうちの半分は、そもそも恋人を探したいとも思わないと答えている。彼らはそれぞれの小さな世界にこもり、オタクとして一人の生活を楽しんでいるのだ。ある研究によれば、このままいくと日本の出生率は数百年後にゼロとなるそうだ。

独身者増加の問題は、すでに社会の各局面に浸透しており、日本の「無関心社会」の原因の一つともなっている。2010年から、一部の民間機関では、シングルマザーと独居老人が共同生活をする新しい家庭のモデルを推し進め、双方の生活と心に新しい拠り所を提供しようとしている。こうした背景にあって、交流サイトは決して一部の若者たちが好き勝手なことをするための、役に立たないくだらないサイトだとは言えなくなっている。若者たちのためにもっと多くの交流の機会を作り出すことは、社会全体の責任となっているのだ。

ここ数年のスマートフォンの普及に伴い、携帯電話のアプリを使って交流活動を行うことは新しい流行になっている。携帯電話を使っていつでもどこでも、ある条件に合う友人を自分の近くで探すのは、パソコンのネットで友達を探すよりはるかに便利で確かな方法である。日本のあるアプリの会社が、「トモコレ」という携帯アプリを作製した。これは性別、年齢、地域などを入力するだけで、自分の気持ちに合うかもしれない友達を探し出せるというものだ。自分のSkypeやLINEやKakaoのIDを登録すれば、こうした新しい友達とすぐに連絡を取ることができる。現在このアプリは、アップルマーケットとGooglePLAYで無料でダウンロードすることができる。もっとたくさんの若者たちが、交流サイトを使って心の慰めを得られることを願っている。(凱特執筆)

画像提供:SVC inc

トモコレ http://bbshelp.tomocolle.info/tomocolle/   GooglePLAY/トモコレ https://play.google.com/store/apps/details?id=com.chat


自動車の最新情報

【電動バイク】今月の19日と20日にお台場のメガウェブで、画期的な電動バイク「zecOO(ゼクウ)」のデモ走行が行われた。このバイクはznug design(ツナグデザイン)社が企画設計を行い、オートスタッフ末広が製作した。基本的にすべて手作りで、部品は職人が一つ一つ削って作ったという。「zecOO」は全長2450o、幅800o、高さ1160o、重さ290sで、ニッケル水素電池を用いている。去年の5月に設計を始め、半年かけて完成させた後、東京デザイナーズウィークに出展されて注目を浴びた。今年3月の東京モーターサイクルショーでも人気を集めた。「zecOO」は、全世界で200〜300台限定で売り出される予定である。

【タンポポから天然ゴム】ブリジストンは、ロシアタンポポからタイヤ製造用の天然ゴムを取り出すことに成功した。ブリジストンの米国子会社BATOが共同研究「PENRA」で、このロシアタンポポに従来の天然ゴムと同じ性質の成分が含まれることを確認したのである。この夏には「PENRA」のパイロット施設から得た天然ゴムを用いて独自の実験を行い、2014年には収穫の拡大に伴って、タイヤテストを含めた実験も行われる予定だ。ロシアタンポポからは従来の天然ゴムと同じ成分が得られるが、従来のゴムノキとは異なる気候条件で栽培される。この実験から実用化に進んだ場合、原料供給源を多様化させ、生産一極集中の問題を解決し、主要な消費地である北米を生産地にすることができる。

【新しい車内コミュニケーション】富士通テンはニンテンドーDSとコラボして、DSソフト「クルマでDS」に対応する新製品「AVN-ZX02i」と「AVN-Z02i」を発売した。子どもたちが車の後部座席に乗っている時に、DSで簡易地図や車の現在位置や周辺情報などを表示でき、さらに周囲にまつわるクイズなども楽しめる。DSとカーナビは連動しており、DSから出る音は、車載スピーカーを通して家族全員で聞くことができる。今後、家族全員で外出する時に、車内空間の交流がますます楽しいものになるだろう。(ff執筆)

新車、中古車の総合情報サイトcarview http://www.carview.co.jp/



世紀の金環日食

金環日食は、非常に珍しい天体ショーである。地球と月と太陽がある時間にちょうど一線上に並び、月が太陽の光をさえぎって地球に影を落とす時、このような現象が起こり、日食と呼ばれる。月は太陽に比べてかなり小さく、完全に太陽をさえぎることはできない。三者の並び方が完全に一直線で、月が太陽の真ん中に位置する時、太陽が月を抱いたようになって金色のエッジができ、まるで空に細い指輪が浮かんだように見える。これが金環日食である。

5月21日の朝、東京都調布市では、7時15分ごろに太陽はすでに下弦の月状になり、空はやや暗かった。25分ごろには細い金のフック状になり、一ヶ所が欠けているリング状のイヤリングのようだった。7時32分にイヤリングはループを閉じて、非常に細い金環となった。それは欠けたところのない完全な円で、どこも滑らかであり、雲の中に隠れたり現れたりし、明るく静かだった。この時、空の色は黄昏時のようになり、雨が降るのではないかと思えた。7時38分になると、金環はさっきとは逆の方向から口を開け始めた。月と太陽はすれ違い始め、空はほとんど感じられないほどの速度でゆっくり明るさを取り戻していった。

昔の中国では、日食は「天狗食日(天の犬が太陽を食べる)」と呼ばれた。天の犬が太陽を飲み込むのは、天の意志が人の世界に干渉して、王の悪政に警鐘を鳴らしているということであり、不吉な現象である。日食が起こると、人々は銅鑼や鉢など大きな音が出るものをたたいた。そうすると、犬がびっくりして太陽を吐き出すと思っていたのである。日本の神話である「古事記」や「日本書紀」には、太陽の女神であるアマテラスオオミカミが、スサノオノミコトの悪行を不満に思って天の岩戸に入って出てこなくなり、天地が昼も夜も真っ暗になってしまったという話が出ている。日食を「凶」と見るのは、神が冒涜されて起こる天体現象と考えたからだろう。この日には祭りや儀式が行われ、神を敬う心を表現し、世の中の平安を祈ったのである。

時代の変遷に伴って、これらの神話や伝説は伝統文化の記号の一つとして人々に語り伝えられ、次第に本来の吉凶を占い国の将来を予測するという意味は失われた。天文観測者や写真マニアたちは、遠距離もいとわずに観測できる場所まで出かけていって、年に一回の牽牛織女の出会いよりはるかに稀な太陽と月の抱擁を一目見ようとする。日食の当日には、ネット上にたくさんの優秀な撮影作品が登場した。ある日本人はトリックの手法を使って、太陽の金環を指輪として、自分の手がそれを取って愛する人の指にはめようとしている写真を作製した。どうやら現代人の心の中では、この珍しい情景に美しいイメージが与えられ、昔の人々が恐れていた自然現象がロマンの色に染め上げられてしまったようだ。(李薊執筆)

金環食観測ガイド http://www.annulareclipse2012.com/



デザインフェスタ2012

5月12日〜13日に、東京お台場のビッグサイトで第35回デザインフェスタが開催された。世界各国から一万人以上のアーティストが様々なタイプの作品を携えて一堂に会し、来場者に対して個性的なアートデザインを展示して見せた。1994年から始まったこの国際的なデザインの祭典は、出展者がプロかどうかも問わず、作品に対する事前審査も行わない。申し込みをして、決して高くない参加費を支払いさえすれば、数立方メートルの展示ブースを与えられて、自由に自分の作品を展示したり販売したりできる。18年の間に、このイベントは若いアーティストたちが互いに交流し、自らの知名度を高めるための重要な場所として成長し、すでに有名になった多くのアーティストたちも自分の新しい作品を発表している。

デザインフェスタのスローガンは「自由な表現」である。ここで自分を表現したいアーティストは、誰でも自分のための数立方メートルの小さな世界に自分だけの夢の空間を作り上げることができる。来場者側から見ると、数歩歩くたびにまったく異なるアートの新天地が開けることになる。どのスペースも、アーティストたちの豊かな内面世界の真の表出であり、その創意と作風に人々は感嘆することになる。会場のあちこちに見られる白い仕切り板もアーティストたちが心を表現するキャンバスとなり、殆どの仕切り板にも出展者がその場で発想した作品が描かれている。

絵画、彫刻、ファッションなどの造型芸術だけでなく、映像やパフォーマンスを行う人もあり、さらにはコスプレグループまで参加している。ビッグサイトには、これらのアーティストたちのために3つのステージが用意され、その内容は書道パフォーマンス、音楽演奏、学生の動画作品展など、実に盛りだくさんである。

東京デザインフェスタはアーティストたちに集団展示と相互交流の巨大な空間を提供するだけでなく、多くの展示品に価格が付けられて販売されることによって、展示を見にやってくる来場者にも様々な楽しさを与えている。参加したアーティストたちが作品を販売するのは利益のためではなく、自分を広く知ってもらうのが目的なので、人々を感嘆させる創意を持ったこれらの作品の値段は思いのほか安い。葉書や撮影作品などは1枚100円程度のものが多く、絵画作品は数千円である。ここでは巨匠たちの作品にも劣らない水準を持つ作品も少なくない。(松鼠執筆)

画像提供:デザインフェスタオフィス

デザインフェスタ http://www.designfesta.com/ (日、英、中、韓)



今日はガチャガチャやった?

よく考えてみると、日本に旅行に行くたびに、お土産や服や本やグルメや交通費に使う以外に、「ニュー蛋」にもかなりの額のお金を使います。「ニュー蛋」とは何か、ですって?日本語では、「ガチャガチャ」とか「ガチャポン」とか言います。正式名称は「カプセルトイ」だと思います。ガチャガチャとは、お金を機械に入れてハンドルを回す時の音と、機械の中のカプセルが回転して出る音です。投入するお金は100円から500円までいろいろで、玩具を入れる円形カプセルも商品の種類によって大きさが異なります。円形のカプセルが卵のように見えるので、「蛋」(中国語で「卵」)に「ニュー」(中国語で「ひねる」。ハンドルを回す動作を指す)を付けて、台湾ではこれを「ニュー蛋」と呼んでいます。

カプセルの中に隠されているので、何が出てくるかはまったくわからず、消費者にとっては不確定さと疑問符に満ちたゲームで、理屈から考えたらあまり人気が出ないと思われそうです。でも不思議なことに、このゲームのルールと未知であることのスリルが意外に玩具好きの人々に受けており、はまりすぎていつの間にか大金をつぎ込んでしまった人もいるようです。資料によれば、日本の2001年度の玩具市場の業績において、カプセルトイは250億円を売り上げています。一回100円か200円と言うと小さいようですが、積み重なると大変な金額になるんですね。私も夢中になりすぎてガチャガチャの前でお金を使い果たしてしまうことがよくあります。

最初に登場したのは、1965年にアメリカからピーナツの自動販売機を導入して、改良したものだったそうです。当時は一回10円でした。翌々年には国産の10円カプセルトイ機が登場し、カプセルの中には消しゴムや小型の玩具などが入っているだけでした。現在の商品は多様化していて、みなさんもびっくりすると思います。玩具のテーマとしては、人気アニメキャラクターの他に、歴史上の人物、アイドルグループ、料理、お菓子、交通機関、自然の生物、特撮映画のヒーローなどがあります。一番夢中になってしまうのは観光地限定の記念品ガチャガチャです。キーホルダー、携帯ストラップ、ミニ模型、収集カードなどがあります。どの種類もいくつかでシリーズになっているので、全部集めようと思うと大変な苦労をします。現在、多くの玩具店では、各シリーズを集めたセットを販売していますが、玩具の好きな人は、やはり自分で硬貨を入れて自分でレバーを回して運だめしをするのを好む人が多いことに私は気が付きました。やっとの思いで念願の玩具が出てきた瞬間は、天にも昇るような気持ちになります。

小さな空間さえあればガチャガチャを置いて商売ができ、少額の投資で多くの人がわくわくすることができます。そのため、日本の各観光地の休憩所やスーパーや商店の前には、必ずガチャガチャが見られます。数台しか置いていない場合もあるし、何列も軍隊のように並んで壮大な陣容を誇るものもあります。2002年の10月に、300台のガチャガチャを集めた日本初のガチャガチャ専門店「秋葉原ガチャポン会館」が秋葉原に開店した時も、大きな話題になったのでした。(哈日杏子執筆、撮影)

ガチャガチャ通販 http://dai4.com/  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)



第19回 皇居外苑

【皇居外苑の概要】丸の内と皇居の間にあり、凱旋濠、日比谷濠、馬場先濠、大手濠、二重橋前の湟池などの12の濠に囲まれた約115坪の緑地から成る国民公園である。木々や芝生の緑が豊かで、東京では珍しい大面積の緑地の一つとなっている。南側の皇居に通じる特別通路「二重橋」の下の濠の水面は鏡のようで、柳が映って美しく、皇居で最も美しい場所とされている。

【皇居の歴史】最初は、江戸幕府が1457年に建設した江戸城であった。明治維新で江戸幕府が終わり、明治天皇が統治権を奪回して、日本の首都は京都から江戸に移り、皇室一家も京都から東京に移り住んだ。明治の皇居は1888年に建てられ、1945年に東京大空襲で焼失したため、60年ほどしか使用されなかった。現在の皇居は1968年に再建されたものである。

【皇居外苑のこぼれ話】皇居外苑には砂利が敷き詰められた広場があり、これは昔の江戸城の工法を援用したものである。砂利が敷かれていると、人や馬が通った時に音がするので、将軍を忍者の襲撃から守ることができる。また整然と並べられた丸い石は福建省産出のもので、日中国交回復の時に皇室に贈られたものである。二重橋は普段は一般に開放されていないが、毎年新年と天皇誕生日(1月2日と12月23日)に開放される。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「天地の間」
場所:皇居外苑の松と芝生
撮影のポイント:外側に適切な撮影ポイントを探し、できるだけ地面に近いところから撮影した。上部の垂れ下がった松の枝と、芝生に映った影が臨場感を増加させている。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度−フレーム(質感を強調し、フレームをはずして映画スクリーンの雰囲気を作り出す。)
タイトル:「一人」
場所:皇居外苑の堀
撮影のポイント:画面を三つに分ける構図で、薄いブルーの空と砂利の間に、濃い緑の木々と柵が挟まれ、通行人の小ささによって皇居の広大さを際立たせる。
使用フィルタ:Lo-fi(空と木々、地面とのコントラストを強調する。フレームの装飾効果。)

タイトル:「青銅時代」
場所:二重橋附近
撮影のポイント:対角線からの放射状の構図が、近くから遠くへと並ぶ青銅の欄干に重い質感を与える。おしゃれな少女が放射線の交差する場所に登場し、見る者の目を引きつける。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度−フレーム(照明の暖色を強調し、フレームによる奥行きを排除する。)
タイトル:「走る人」
場所:皇居外苑の外側
撮影のポイント:構図は「青銅時代」と同じ。撮影対象を一般の観光客から「皇居周辺のジョギングブーム」の象徴である「走る人」に変えた。スポーツウェアが目立っている。
使用フィルタ:Lo-fi(照りつける太陽の光が丸石に投影してできた美しい形をくっきりと描き出す。)

皇居外苑へようこそ http://www.fng.or.jp/koukyo/koukyo-index.html  皇居外苑 http://www.env.go.jp/garden/kokyogaien/index.html


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