2012年6月22日 第23号(通巻第317号)

iPhoneで作る焼き肉とたこ焼き

現代の携帯はスマートフォンが主流となりつつあるが、そのスマートフォンに気晴らしのためのゲームを搭載することも非常に必要なことだと言える。ある研究によれば、こうしたゲームは脳細胞の活性化、記憶力や注意力の向上、左脳右脳のバランス強化、大脳の衰えの防止などに顕著な効果があるそうだ。一方、別の研究によれば、同じゲームを何度も繰り返していると操作が機械的になり、大脳を鍛える効果もなくなるという。みなさんのスマホのゲームが一年以上プレイし続けている「アングリーバード」や「ベジサムライ」だったとしたら、そろそろチェンジすることをオススメしたい。

日本の携帯アプリ開発会社は、最近次々と料理関係のゲームを発売している。忙しい仕事の合間の休息を使って、自分のために、そして大切な家族の健康を思い、はたまた恋人との記念日にピッタリな料理を考えようというわけだ。そこで今日は、シンプルで日本的な特色を持つ料理ゲームを二つ、ご紹介しよう。この二つのゲームには共通点がある。それは、両方とも「焼く」ことがテーマになっているという点だ。

まず「焼肉マスター」という名前のアプリである。日本には、日本式の焼肉店が全国にある。牛肉をよく焼いて、あらかじめ作っておいたタレに付けて食べるというものである。簡単に見えるが、牛肉の部位によって、ちょうどいい火加減で焼くのにはなかなかの技術が要る。何回か焼き過ぎる経験をして、ようやく焼肉マスターになれるのだが、このアプリは、牛肉を焦がしてムダに浪費することなく焼き肉技術を習得することができる。アプリの画面は焼き網であり、プレイヤーは三枚肉、タン、モツなどを選んで焼き網に乗せ、火力を調節する。その後、タイミングを見計らって裏返して、網から取り出す。焦げてしまうと、なんとアプリの中の牛が怒り出す。

もう一つのアプリは、大阪名物のたこ焼きを作るゲームである。このgamedoが開発した「くるくるたこ焼き」は、今年4月に発表されたゲームだ。たこ焼きの作り方は、焼肉よりずっと複雑で、プレイヤーは一つ一つ真剣に対応しなければならない。ゲームの途中で新しい客がやってくるが、それぞれの客は好みもいろいろで、マヨネーズはいらないという客、青のりはいらないという客などがいて、そのうちたこ焼きもいらないという客が出てくるかもしれない(笑)。もちろん、お腹がすいている時にこれらのゲームはやらない方がいい。「絵に描いた餅」ではお腹がいっぱいにはならないのだから。 。(凱特執筆)

「焼肉マスター」ダウンロードページ http://itunes.apple.com/jp/app/id463244862?mt=8&ign-mpt=uo%3D4
  「くるくるたこ焼き」ダウンロードページ  http://itunes.apple.com/jp/app/id513197472?mt=8&ign-mpt=uo%3D4


親子で楽しむドライブの夢

毎年恒例の東京おもちゃショーが、今年は6月14日から17日までの4日間、東京ビッグサイトで開催された。キッズライフゾーンには、見たところおもちゃの域を超えているように思われる超注目の商品、「Camatte(カマッテ)」が登場した。これは、親子が一緒に楽しむことができる自動車である。「Camatte」でドライブを楽しみ、ボディを自由にカスタマイズし、カスタマイズについて話し合うことも楽しめる……親子が車について一緒に体験する機会を持つことで、カーマニアの持つ夢や楽しさをもっと多くのユーザーに伝えることこそ、「Camatte」開発のテーマである。

「Camatte」の主な特徴は以下の通りである。

1.自由に着せ替えられるボディ。ボディが簡単に着脱でき、様々な色やデザインの組み合わせを選択、おもちゃのような感覚でボディをカスタマイズできる。いろいろな部品に触れることで自動車の構造や仕組みを理解することができ、シンプルな構造で、親も子も興味を持つことができる。

2.コンパクトで親密度の高い室内。前部1名、後部2名の三角配置の座席で、席の間が狭いので新密度が増し、親子がコミュニケーションしながらドライブできる楽しい空間を実現している。

3.子どもでも運転できる。子どもが運転できるように、ペダルとシートの位置を子ども用に調整する機能が装備されている。親は後部右の座席からハンドルと車両停止の操作を補助し、子どもに運転を教えることができる。

「Camatte」は全長2700o、幅1300o、高さ1200o、軸間距離1800oで、定員3名である。「Camatte」という名前には、「人にかまって、車にかまって」という意味が込められている。ブルーの「Camatte そら」とベージュの「Camatte だいち」は、いずれもレトロな雰囲気を備え、シンプルな構造が独特の親近感を持っている。エンジンについては詳細な発表がないが、排気筒がないので、電気自動車の可能性が高い。日本政府は最近、軽自動車よりさらに小さい1〜2人乗りの車の普及に努めており、「Camatte」は正にこの政策にぴったりの一台と言えるだろう。 (緋梨執筆)

(C)2012 TOYOTA MOTOR CORPORATION

TOYOTA公式サイト/ニュースリリース http://www2.toyota.co.jp/jp/news/12/06/nt12_0605.html



「みさおとふくまる」

青空に白い雲、その下には一面に緑の野原が広がっている。一人のおばあちゃんが白猫に向かって微笑みながら言う。「今日もいい日だね、ふくまる」 。

童話のように美しいこのシーンは、カメラマンの伊原美代子さんがカメラを通して記録してきた、静かで和やかな情景である。8年前、みさおさんというこのおばあちゃんは納屋で、目の色が異なる子猫を見つけ、「福の神様が来て、すべてが丸く収まるように」という意味を込めて「ふくまる」と名付けた。その日から二人の物語が始まったのだ。

写真からは、家で食事をしていても、畑で農作業をしていても、おばあちゃんと猫がいつも寄り添って、見つめ合ったり親しく寄り添ったりしている姿を見ることができる。特に印象深いのは、「花のように〜みさおとふくまる〜」シリーズの中の、おばあちゃんが畑に苗を植えるのをふくまるが「手伝って」いる情景である。最初に見た時はなんとも微笑ましくて笑いをこらえきれなかったが、改めて見ると、自然に感動がわき上がってきた。豊かとは言えない家庭の中で、老人と猫が支え合って生きている。日が出れば働き、日が落ちれば休む。人生とは、このように美しいものなのだ。

もう一枚は、みさおとふくまるモノクロシリーズの中の、おばあちゃんとふくまるとの出会いのシーンだ。8年前に撮影されたその白黒写真には、作品の始まりであるみさおさんとふくまるの運命の出会いの瞬間が巧妙におさめられており、目を開いたばかりの小さなふくまるが天からのおばあちゃんへのプレゼントであるかのようだ。この写真集のカメラマンである伊原さんは、12年前におばあちゃんの撮影を開始した。おばあちゃんが生きた証にするため、そして日本の本来の農村の暮らしや、営みをもっと多くの人に伝えるためである。

伊原美代子さんは1981年千葉県生まれ。日本写真芸術専門学校を卒業後、報道写真家の樋口健二氏に師事。「名取洋之助写真賞奨励賞」「上野彦馬賞日本写真芸術学会奨励賞」などを受賞し、写真展「最後の海女」や「日々是好日〜みさおとふくまる〜」、「みさおとふくまる」を開催している。2011年1月から、おばあちゃんと猫を雑誌「DAYS JAPAN」に連載中。10月には写真集「みさおとふくまる」(リトルモア)が刊行された。全64ページで、定価は1680円である。 (Michelle執筆)

写真提供:伊原美代子

伊原美代子写真集「みさおとふくまる」 http://www.littlemore.co.jp/store/products/detail.php?product_id=818
  伊原美代子公式サイト http://whitemanekicat.p1.bindsite.jp/hananoyouni.html



「日本ツインテール協会」

アニメを見ていて、髪をツインテールにしたヒロインに夢中になり、そのアニメにはまってしまった?AKB48の中でツインテールにしている渡辺麻友の清純で可愛いイメージに惹かれて、ついに彼女のファンになってしまった?あるいは、ツインテールにした女の子と出会って、彼女と喜びも悲しみも共にしたいと思っている?……ツインテールとは、そんなふうに心の深いところにある恋の記憶を呼び覚ましてくれるヘアスタイルである。

ツインテールはシンプルで爽やかなイメージによって、多くの若い男女の心をつかんでいる。日本の多くの漫画やアニメには必ず、ツインテールで、「萌え」気分にさせてくれるヒロインが登場する。街ではツインテールの女の子たちが歩いているのをよく見かける。この爽やかで可愛らしいヘアスタイルを人々に紹介し、普及させるために、「日本ツインテール協会」という団体が登場した。彼らは、ツインテールを紹介するサイト「TwinTail Project Japan」を開設し、ツインテールの魅力を余すところなく語っている。

「日本ツインテール協会」の会長、古谷完さんは言う。現在ツインテールをしている多くの人は子どもか中高生で、成人女性ではほとんど見られない。多くの女性たちは幼い頃はツインテールで生活することに憧れを持っているが、成長するとそういう女性は少なくなる。彼女たちのその後の人生に、こんなに可愛く、「萌え」の雰囲気を持つ髪型がなくなってしまうことが残念で、この日本ツインテール協会を設立し、ツインテールを全く新しい形で紹介し、ツインテールは子供と中高生に限るという偏見をなくそうと思った。ツインテールが新しい命を得ることを願っている、と。

いくら歳を重ねても決して忘れることのない十代の思い。それは時に、雨の日の匂いや秋の朝の寒さ、通り過ぎる人のシャンプーの香りとともに私たちの心に蘇り、あのせつなさや恥ずかしさ、いたいけな喜びを生々しく思い出させる。遠く淡い、恋焦がれた日の記憶を呼び覚ますヘアスタイルがこの国にはある。日本ツインテール協会の「宣言」には、「一つの髪型が恋の記憶を呼び覚ますとしたら、それはツインテールである」という主張を我々に見せてくれるのだ。爽やかに、美しく、積極的に向上するために、ツインテールにして、内から外までもっと魅力に溢れた女性になろう! (Luc執筆)

写真提供:日本ツインテール協会

日本ツインテール協会 http://twintail-japan.com/   日本ツインテール協会Facebook http://www.facebook.com/twintail.japan



不思議なセットメニュー

日本料理の中で、納豆以外で外国人観光客が不思議に思うものにはどんなものがあると思いますか?私について言えば、生の馬肉や、お腹を開かれてテーブルに運ばれてもまだ尾びれを動かしている半死状態の刺身にもびっくりしましたが、それよりも驚いたのは主食と主食を組み合わせる食べ方です。

中国人の食事の観念では主食は一種類であり、例えばご飯を炊いたら基本的に麺をゆでることはありません。同様に、麺を食べる時はご飯を取り合わせることはあり得ず、それはおかしいと感じます。でも日本には、主食と主食のセットメニューがたくさんあるのを発見しました。初めてこの組み合わせを見た時、私はびっくり仰天。まず最も不思議なのは、有名な「焼きそばパン」です。こんな食べ方は、日本にしかないのではないでしょうか?パンの中に焼きそばを挟んだもので、日本人の友人はこれについて「二つの味を一緒に味わえて、しかもお箸がなくても焼きそばを食べられるのだから便利でしょ?」と説明してくれましたが、やはり受け入れがたいものがありました。麺類も主食、パンも主食なのに、どうして一緒に食べられるのでしょうか?こう考えるのは私だけではないらしく、台湾の友人の多くも、日本で「焼きそばパン」を見て驚きの声を上げ、すぐにカメラを取り出して撮りまくっていました。「焼きそばパン」がおいしいかどうかは別として(実は心理的に受け付けなくていまだに食べたことがありません)、私はやはりパンと焼きそばは別々に食べるべきだと思っています。

二番目は「ラーメンとご飯」または「餃子とご飯」あるいは「ラーメンと餃子」という組み合わせです。「焼きそばパン」と同様、この三つはすべて主食なので、メニューを見たとき私は思わずこう聞きたくなりました。「ラーメンとご飯と餃子のどれを食べたらいいのかしら?」ラーメンも餃子も味が濃く、日本人はおかずや一品料理として食べるので、ご飯やビールと合わせて食べるのがごく普通のことだそうです。でも台湾では餃子だけ食べても満足感があるし、そもそも餃子店ではご飯を売っていませんから、もしご飯と一緒に注文したら店員に白い目で見られるでしょう。私は日本で一度も「ラーメンライス」を食べたことがないので、どんな感じなのかも分かりません。

最後に、前回私が北海道で入った、餃子とカレーライスの専門店のセットメニューです。この日、私は店員にお得なセットを薦められました。その内容は、今回の話題にぴったりの餃子とカレーライスでした。しまった!カレーライスも餃子も主食です。食べる時になって、頑固な私の心は非常に複雑でした。餃子もおいしく、カレーライスもなかなかでした。でも「一緒に」というのはダメです(杏子的規定)。別の食事に分けて食べなければなりません。これ以外にも、天丼と蕎麦、カツカレーとスパゲティなどの奇怪千万な主食重複セットが存在します。なぜか、どのセットも見たとたんに食欲が完全になくなってしまいます。みなさんが私にごちそうしてくださる時は、これらの店には連れて行かないでくださいね 。(哈日杏子執筆、撮影)

不思議な料理/うどん餃子 http://allabout.co.jp/gm/gc/186357/  哈日杏子のブログ http://harikyoko.wordpress.com/ (中、日)



第23回 築地市場

【驚きの築地市場】1935年開業の日本最大の魚市場で、面積はわずか23万平方メートルだが、毎日日本全国と全世界からやってくる約450品種、2300トンの水産品がここで交易される。東京には同じ性格の市場が11ヶ所あるが、築地市場の王者としての地位に代わることができるところはなく、日本全国の魚の価格を決定づける存在である。2008年に香港人が44万香港ドルで276キロのマグロを競り落としたが、今年の一月、その記録は269キロのマグロを464万人民元の超高額で競り落とした人によって破られた。

【築地市場の変遷】江戸時代に徳川家康は大阪の漁民を江戸湾に移し、幕府に献上させた後に残った魚を日本橋の魚市場で販売させた。この魚市場は1923年の関東大震災で破壊され、やむなく外国人居留地を借用して臨時の魚市場としたのが、築地市場の始まりである。2004年7月に東京都は、「豊洲新市場基本計画」を制定し、2012年に築地市場を江東区の豊洲新市場に移転することを策定したが、反対意見が多く、移転は暗礁に乗り上げている。

【築地で絶対行くべき二つの場所】一つは、早朝5時半から始まる、世界的に有名なマグロのせりである(見学者は一日140人限定)。売り手が大きな声で売値を叫び、非常に活気のある情景である。場内は撮影可だが、フラッシュはNGである。また、魚を運ぶ車を避け、仕事の邪魔にならないように気を付けなければならない。二つ目は、場内市場の39の飲食店と、場外市場の350以上の商店である。たいへん新鮮な海産物を味わった後は、厳選された上等な魚や貝の干物を買ってお土産にすれば、きっとすばらしい思い出になるだろう。(姚遠撮影、執筆)

タイトル:「鯛のビル」
場所:東急ステイ東銀座
撮影のポイント:鯉の滝登りのように、巨大な鯛ががんばっている姿は、築地市場を象徴するようだ。45度の対角線を選んで、魚の図案全体を収め、動きと迫力を表現した。
使用フィルタ:Lo-fi(建築壁面のタイルの質感を強調する。フレームの装飾効果。)
タイトル:「休憩室前」
場所:築地市場休憩室
撮影のポイント:祭りの騒ぎ場面を避けて、休息場面を選んで人物群像を描き出した。背景は図案的な色彩が強いが、下部三分の一の人々が画面を活性化させている。
使用フィルタ:Hefe+彩度−フレーム(絵画的な温かい雰囲気を作り出し、フレームを除去して情報量を増加する。)

タイトル:「私の順番」
場所:築地すし鮮
撮影のポイント:外国から来た子どもたちが、マグロの看板と写真を撮っている。カメラを持った女性と右側の子供は待ちきれない様子だが、撮影されている女の子は協力してくれない。撮影の際の動きのある場面を捉えた。
使用フィルタ:Lo-fi+彩度(正午の陽光と影を強調する。フレームの装飾効果。)
タイトル:「魚市場のイケメン」
場所:築地四丁目交差点
撮影のポイント:撮影する人物に近づき、大胆にシャッターを押した。人物と築地を象徴する発泡スチロールケースのそれぞれが画面の半分ずつを占め、男性のまじめな表情が、魚市場の仕事の忙しさを浮き上がらせている。
使用フィルタ:Sutro(早朝のまだあたりが暗い雰囲気を表現する。フレームの装飾効果。)

The築地市場 http://www.tsukiji-market.or.jp/   築地市場ドットコム http://www.tsukijiichiba.com/user/scripts/p_index.php


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