2006年1月25日第3号(通巻第19号) 毎週水曜日発行 中文簡体 中文繁体
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たまごかけごはんブーム 

日本の朝ごはんと言えば、もちろん「たまごかけごはん」である!

日本人は一人当たり毎年329個の卵を消費している、世界で最も卵好きの民族である。北海道のあるニュースサイトが「たまごかけごはん」についてネット調査をしたところ、「よく食べる」が約80%で、「絶対食べない」と「食べたことがない」は約10%しかなかった。

去年の八月、FM放送で即興で歌われた「クルクルたまごごはん」も大人気で、CDまで出ることになった。10月30日の「卵かけご飯の日」には、島根県雲南市で「第1回日本たまごかけごはんシンポジウム」が開催された。雲南市の吉田ふるさと村が販売する卵かけごはん専用醤油「おたまはん」は、去年の5月以来すでに30万本を売り上げた。またシンポジウムの期間中にメディアが宣伝したため、注文が殺到し、11月14日以降の注文は年が明けてからの配送になるほどの空前の盛況となった。

たまごかけごはんは、ご飯の上で生卵を割り、醤油をかけて混ぜただけの簡単な料理である。しかしシンポジウムで全国から独創的な食べ方を募集したところ、「卵黄だけ使う」「卵全部を使う」「卵を割って直接ごはんにかける」「まず別の容器に入れる」「あつあつのご飯にかける」「冷たいごはんにかける」「卵のほかに海苔や唐辛子を加える」などなど、なんと作文228件、論文5件、レシビ109件、キャラクターデザイン466件と様々な食べ方が集まった。

和食の定番としてのたまごかけごはんブームは、しばらくの間続きそうである。

日本たまごかけごはんシンポジウム http://tamagokake.blog02.linkclub.jp/
 
車・ドライブ・F1

交通事故をなくそう

「交通事故をなくす」という夢を実現するために、無数の新しい技術が開発されている。自動車そのものの技術だけでなく、道路についての事前情報の整備も着々と進められている。もう五年もすれば、すべての事故を予測してその発生を防止できる「自動車無事故社会」が訪れるかもしれない。

●衝突事故を自動回避できる自動車
本田技研が開発したナイトビジョンシステムは、赤外線を利用して夜間の歩行者を検出することができる。また自動操縦を行うハンドルや自動ブレーキ装置なども研究開発中で、もし車と車の間の通信規格が統一されれば、見えない位置であっても正面から車が来るのを事前に知ることができるようになる。

●居眠りを警告するカーナビ
パイオニアが研究している居眠り予測技術では、ハンドル内側の電極を利用して運転者の脈拍を検出することができる。居眠りの兆候があると車内の音楽が自動的に大音量になったり、運転者に休憩するようにという指示が現れたりする。

●考える信号機
交通量を測定する光感応設備を利用して、最も適切なときに赤、青の切換を行う「考える」信号機は、すでに名古屋で実験に成功しており、直進車が多いときは青信号を延長したり、道路がすいている側は赤信号を延長したりして、渋滞などでいらいらさせられるという問題を解決する。

●考える交差点
多数のアンテナで交差点の車と人の位置を測定し、それを自動車に発信する。 ETC や DSRC の通信方式を採用し、交差点での事故発生を予防する。

これらの道路や自動車などについての新技術が総合的に運用されれば、「交通事故をなくす」ことも可能となる。毎年 90 万件以上ある交通事故が激減する日も、そう遠くないだろう。(本文は雑誌「日経トレンディ」の関連する文章をリライトしたものである)

財団法人交通事故総合分析センター http://www.itarda.or.jp
 
先端技術・出版・雑学

無痛注射針2種

昨年グッドデザイン賞を受賞した無痛注射針は、テルモ株式会社が製造した「ナノパス 33」である。

この注射針は、日本全国70万人の糖尿病患者が自分で注射をするときの苦痛を和らげるために開発された。見たところは、針を細くすれば打ちやすくなりそうだが、実際には細すぎると薬液を注入するときの抵抗が増すため、かえって打ちにくくなる。また、先端を細くするのは理論的には可能だったが、製造技術的にはかなり難しかった。100あまりの企業と繰り返し協議を重ね、3年かかって金型製作と大量生産加工などにおける、様々な困難を克服してようやく完成した。

また、兵庫県のライトニックス社も、直径0.12mmの注射針を開発した。その先端は三角錐形になっており、針の側面には蚊の針を真似た極微細なギザギザがついており、痛点に接触する確率を減らし、皮膚の抵抗を小さくすることによって真の無痛注射を実現した。通常の注射針はステンレススチール製だが、この新しい無痛針は縫合手術や接骨に用いられる樹脂を使用しており、体内で溶解する特性がある。将来は薬剤を入れた針を内視鏡などの先端に装着して患部に刺し、針が溶解することによって局部治療の効果をあげることも考えられている。

無痛注射で辛くない治療。日本の医学界の努力と追求は、我々に医学の輝かしい未来を示してくれている。

(C)2006 TERUMO CORPORATION JAPAN
TERUMO 公式サイト http://www.terumo.co.jp/index.html
 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

ジャンボこけし3姉妹

東北三大こけし産地の一つである福島県土湯温泉では、2004年4月17日に、毎年四月に行われる「土湯こけし祭り」の第30回を迎えるのを記念して、高さ3メートル、重さ約500キロの「ジャンボこけし3姉妹」を製作し、ギネスブック記録に挑戦した。これは、地元の職人12名が3ヶ月を費やしてようやく完成したものである。 

みんなで足湯に入ろう

2005年4月17日、 鹿児島県垂水市 の国道220号線沿いに、長さ60メートルの日本最大の足湯が設置され、220人が同時に足湯につかるイベントに参加した。この活動は民間団体「阿呆(ぼっけ)倶楽部」が中心となり、「道の駅たるみず」の開駅を記念して行われた。 

大勢で一斉にブーブークッション

2004年10月17日、 滋賀県草津市 で市制50年を記念して、「市民の日」にたくさんの老若男女が同時にブーブークッションを鳴らすイベントが行われ、3790人が参加して、ギネス記録であるアメリカの3614人を破った。
華人の見た日本

日本の居酒屋文化 (香港)アオティン

日本に旅行に来た香港人たちが居酒屋でテーブルに着き、テーブルいっぱいの食べ物を頼んで、飲み物はウーロン茶かジュースを一杯だけしか頼まないのを見たことがあるが、従業員たちは不思議そうな顔をしていた。これは、日本人の習慣とはまったく違うからだ。

日本人にとって居酒屋は、ただ食事をする場所なのではなく、社交場なのだと思う。四、五人の友達と集まっておしゃべりをし、酒を飲むのが中心で食べ物は二の次である。だから、居酒屋の客は食べ物よりはるかに多くのお金を酒に費やすのである。

同僚の Lionel はこう言う。「香港からの旅行者が日本料理を食べる場合、一軒のレストランでたくさんの違った食べ物を同時に食べたがる。生魚と寿司と刺身とか。でも日本のレストランはかなり専門で分かれているので、一般にレストランで同時にいろいろな種類のものを出さない。特に高級なところでは、一種類の食べ物しか提供しない。それが、香港のレストランに何でもあるのとは違っている。」

「寿司を例にすると、彼らは長い間修練を積まなければ一人前の料理人になれない。寿司職人は誇りを持っていて、他のジャンルのコックを下に見ている人が多い。だから、最もすばらしい寿司を食べたかったら、寿司の専門店に行かなければならない。」

「同じように、おいしいてんぷらが食べたかったら、てんぷらの専門店にいくべきだ。日本のうなぎ屋はうなぎを使った料理しか出さないし、もちろんラーメンにも専門店がある。」

「もちろん、香港人のように一度にいろいろなものを食べたいと思えば、居酒屋はいいチョイスと言えるだろう。季節の食べ物も扱っているし。でも、本当にすばらしくて値段の高いものは置いていないね。我々が居酒屋に入ってトロやウニを頼んだら、外国人が香港の茶餐庁(軽食屋)でフカヒレ料理やツバメの巣のデザートを頼むのと同じことになる。」

香港「文匯報」 より (本編集部で一部削除した)
日本人の見た華人

太鼓のおばちゃんたち ( 日本 ) kochinazz

「あ〜、日曜日の午前中だ〜。」って部屋でゴロゴロしてた 10 時半。突然外からにぎやかな太鼓の音。どこだ〜?って飛び起きてベランダに出るも見えず。音の感じと道行く人の様子から、音の出どころは家のマンションの前であることが判明。見えなくて残念。ま〜しょうがない。と思ってまたゴロゴロ。すると終わったはずの太鼓の音がまた聞こえてきました。これは行くしかないと、急いでデジカメを持って下に降りて撮ってきました。

新装開店のお祝い?と思われる太鼓のおばちゃんたち。以前チンドンやさんみたいな人たちを紹介したことがあったけど、それの太鼓隊版です。お休みの日など、自転車(ここにとめてあるのはおばちゃんたちのものと思われる)やバスに乗って、この衣装を着て、太鼓をかかえて仕事場に移動するのをよく見かけます。

指揮のおばちゃんの元、演奏の途中でかけ声をあげたり、元気な演奏をして開店を盛り上げています。このお店、実は減量のエステなのだけれど。さてどれだけの人が来るのだろうと、なんとなく心配になったのは私だけかな?

近々、家のマンションの以前スーパーがあったところにネットカフェができる予定。また太鼓のおばちゃんたちが来るのかな〜?

「中国 ( 河南省鄭州 ) 的生活」 サイトより (本編集部で一部削除した)
読者からのお便り

→実は、最近ちゃんと見ている時間がとれずにいましたが、今号をざっと見たところ、コンテンツが以前よりとても洗練されたというか、読み応えのあるものになった印象です。【ドイツ 小林和久】

→このメルマガが、海外在住歴が長い日本人・日本語勉強中の外国人の興味は引くと思います。最新の日本の情報に飢えているので、ネットで気軽により選りの情報を得たいと考えていると思います。【日本  Yamada Miki 】

→以前の3コラム構成の誌面では、確かに何度もスクロールしなおさなくてはならないため少し不便だったかもしれませんが、よいところもあったと思います。行長が長すぎず読みやすい;ひとつの記事を読んでいる途中に他の記事の見出しが見えてくるので、自然に全体に目を通すことになる。リニューアル版の1行が50文字以上になる記事もあるため、多少読みづらさを感じます。やはり45文字程度にとどめておくほうが読者にとっては読みやすいのではないかと思います。【日本 一海由美】

→文字が多い印象を受けました。レイアウト的な見易さの調整もゆくゆく必要かなぁと思います。【日本 宇野貴道】
ライブカメラ
配信サイト
ALAYA
芸能・ドラマ・音楽

倖田來未のPV撮影現場

去年の11月のある日、東京都内のあるスタジオで倖田來未のプロモーション・ビデオ撮影が緊張感の中で行われた。今回のPVは、「かわいい」「クール」「強い」の三つの倖田を撮影し、「you」など4つの新曲で披露し、最終的にはドラマの形に編集される。

この破天荒な試みに、倖田は言う。「女の子にはいろいろ違う面があって、相手の男性によって違う表情をしたり違う服装になったりする。こういう役柄は初めて演じたけれど、私は曲を離れるとだめなの。今日の撮影も、音楽を最大のボリュームにしたらうまくいった。改めて『私はやっぱり歌手なんだ』と思ったわ。」

演出家の説明を熱心に聞き、共演者とも細かく話し合って、自ら演技指導も行う。今回倖田と共演するのは、尚玄、塚本高史、忍成修吾らで、すべて倖田自身が選んだ。彼女は、こんなにたくさんの素敵な男性たちと共演できたことにとても満足している。

喧嘩をしてビール瓶を割る場面では、尚玄との距離はわずか2メートル。倖田は特殊な材料で作ったビール瓶を持って、かつて野球部で活躍した経験を生かし、正確に尚玄の左肩の10cm上でビール瓶を割り、撮影チームは歓呼の声を上げた。

連日「朝から朝まで」の徹夜撮影を行い、露出度の高いベッドシーンや入浴シーンもこなし、緊張感溢れる撮影が続いた。倖田は少しも手を抜かない真面目な態度で、プロの歌手兼女優の実力を示した。

12週間にわたってシングルを発売し続けるという史上に例のない試みと、一週間内に連続三曲のシングルがオリコン上位に並ぶという成果を得た倖田來未の新年。今年も注目の一年となることだろう。(本文は雑誌「TOKYO一週間」の関連する文章をリライトした)

(C)2006 avex network inc.
AVEX 公式サイト 倖田來未のコーナー http://www.avexnet.or.jp/koda/info/
 
日本語の言葉雑学

全国一斉日本語テスト 

日本語入力ソフトとシステム開発で有名なジャストシステムが、1月12日から2月28日まで、ネット上で「ATOK presents全国一斉!日本語テスト」を開催している。その内容は、漢字力、表記力、文法、敬語、手紙の常識、語彙力などの選択問題で、30題ある。最近人気のゲームソフト「脳のトレーニング」にちょっと似ている。読者の皆さんにも、是非気軽な気分で参加してみてもらいたい。

ジャストシステムでは、去年12月に事前テストを行なった。回答者は首都圏に住む10〜50歳の男女1037人(男性49.9%、女性50.1%)である。結果は、総合平均点が59.6点(男性58.8点、女性60.4点)で、年齢で見ると50歳台が最も高得点で60.9点、後は順に20歳台が60.2点、30歳台が59.7点、40歳台が58.8点、10歳台が58.7点であった。

今回の事前テストでは意外な結果が出た。一般に若い人は日本語の間違いが多いと思われているが、若者の正答率が高齢者より高い設問もあったのだ。また、外来語については、中高生の得点が最も高かった。手紙の知識は40〜50歳台が強く、敬語の使用では40歳台の女性が強い。日本語の慣用表現については、全体に正解率が低かった。

テストの時は、辞書や本、ウェブサイトなどを見てもいけないし、周りの人に聞いてもいけない。どうだろう?下記のサイトにアクセスして、自分の日本語レベルを試してみてはいかがでしょうか。 (河上晃一郎提供)

(C)2006 Justsystem Corporation

ATOK presents 全国一斉!日本語テスト http://www.atok.com/nihongotest/
 
編集後記

書棚の隅にユニークな印刷物が保存してある。「Are you happy?」という「千趣会」の商品カタログだ。表紙の印刷は美しく、タイトルも目を引く。これを見るたびに、心を動かされずにはいられない。

「千趣会」は、日本最大の日用品通信販売会社である。扱っている商品は、およそ衣食住のあらゆる分野に及んでいる。商品はユニークで種類も多く、価格も合理的なので、日本全国の女性たちの人気を博している。「千趣会」の成功のもう一つの秘訣は、商品カタログを無料で発送していることである。バラエティーに富んだ内容が直接顧客である読者の目の前に送られてくるのだ。これらのカタログは単に商品の写真と価格を表示するだけでなく、余暇に楽しめる高級な雑誌として編集されている。

Are you happy? ――この質問に対して、「千趣会」の利用者のうち72%が「イエス」と答えている(そのうち85%が直ちに「ハッピーだ!」と答えた)。いい友達がいて、好きな仕事があって、平和な生活環境で……時代がどんなに変わっても、愛情溢れる家庭で生活していれば永遠に幸せを感じられるというのが、大多数の日本人の考えなのだ。

一方、10%が「どちらとも言えない」、18%が「ノー」と答えているのは、多くの場合、将来への不安や生活への不満の表れだろう。これもまた、今の日本社会の状況を反映していると言える。

「千趣会」の商品も好きだが、その商品カタログはもっと好きだ。それは、常に新しい考え方や生活スタイルを提案してくれ、我々の人生に対する愛情や生活に対するこだわりをかきたててくれるからである。