2006年5月2日第17号(通巻第33号) 毎週水曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
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ファッション・イベント

街に流行するワイドベルト

初夏の足音がかすかに感じられる今日この頃、日本の女性たちもそろそろ厚手の上着を脱ぎ、軽くて薄い服を身にまとって自然な美しさを表現し始めている。街を行く人々をよく観察してみると、今年の春夏の流行アイテムはどうやら幅の広い「ワイドベルト」らしい。

「商品を追加しても、あっという間に売れてしまうんですよ!」東京銀座にあるプランタン銀座のベルト売り場では、一本5000円前後のベルト在庫を去年の二倍(約500本)に増やしたが、週に約700本も売れる勢いのため仕入れが追いつかない状態だ。また、新宿の小田急百貨店の女性用ベルトの売上額は、去年の1.6倍に達したそうだ。

今年流行のベルトの特色は、幅が6〜8cmと広く、光り輝くワイヤーや天然石を嵌め込んだり、豹柄を用いたり鋲を打ったりしていることで、視覚的にかなりインパクトがあるため「インパクトベルト」と呼ばれている。

街でワイドベルトが流行するのには、いくつかの理由がある。第一に使いやすく、一本のベルトでいろいろイメージを変えることができる。第二にジーンズと合わせると、カジュアルな服装を高級かつ優雅に彩ることができる。第三にファッション雑誌の後押しがある(20代の女性に人気の雑誌「Cancam」では増刊号まで出して宣伝している)。第四にブティックの「組み合わせ販売戦略」によって、試着のときにベルトも一緒に勧めて、気に入った女性がスカートなどと一緒に買っていくケースが多いということもある。

ワイドベルトの流行に、普段はおとなしい女性たちにも、ちょっと身に着けて「小さな冒険」をしてみようという心理が起きるようだ。どうやら「インパクトベルト」の衝撃力は、まだしばらく続きそうである。 (中嶌重富提供)
 
観光スポット・グルメ

ヨコハマの春はイベント満載

春爛漫、ゴールデンウィークがやって来た。海風に吹かれながらぶらぶらと横浜を散歩するのもいい。4月21日から、いろいろなイベントが準備されている。

「よこはま花と緑のスプリングフェア」は、横浜公園、山下公園、情報文化センターの3会場で植物の展示即売、餅つきや野点、児童の絵画展などが行われる。

「ヨコハマ大道芸」は、「第31回野毛大道芸」、「ヨコハマ大道芸2006」、「みなとみらい21大道芸2006」という3つのイベントが開催され、よこはまベイブリッジスカイウォーク、野毛地区、みなとみらい21、伊勢佐木町、 吉田町通り、馬車道通りが大道芸の舞台となる。

「ASIAGRAPH」はアジア最高峰のCGアートとデジタルコンテンツの祭典。日本のアニメやゲームの影響下に独自の様式で発展してきたアジア諸国のCG、メディアアートなどの作品と、それらを支える技術研究が一堂に会する展覧会で、今年6月に中国上海で開催される「第一回ASIAGRAPH」のプレイベントとしても注目される。これは、去年7月29日に上海で開催された「アジア芸術科学学会学術大会」の延長である。世界的に大きなうねりをみせるこの分野のテクノロジーと熱気を是非見てみたいものだ。 (西岡珠実執筆)
 
先端技術・出版・雑学

ゴールデンウィークのダイエット計画

人間の食欲の70%は視覚によるものだそうだ。人には、自覚的にせよ無自覚にせよ、不快な色や不快な食感の食べ物を避ける習性がある。この習性に着眼して、日本のある鍼灸師が、臨床経験を元にした斬新な「ダイエット方式」を生み出した。みなさんも、ゴールデンウィークの間にこの驚きのダイエット法を試してみませんか? この「ダイエットふりかけ」という粉末状のダイエット商品の使い方は実に簡単で、夕食のたびにご飯の上に一包をふりかけるだけである。一週間使い続けると、ダイエット効果が表れるという。信じるか信じないかはあなた次第だ。

見ただけで気分が悪くなるような青い粉末の色は、天然ブルーベリーから抽出した色素によるものだ(ブルーベリーの含む色素が人の視覚を刺激して効果をあらわす)。さらに食べにくさを増すために、食物繊維やカルシウムなどの物質が加えられているが、日本の食品分析センターの検査によって、人体には安全で無害であることが証明されている。

人の脳に「食べると気分が悪くなる」という情報がインプットされ、目に刺激的なブルーと食べにくい食感が視覚と舌の神経に作用して食欲が自然に減退する。一週間後には「晩御飯が食べにくい。食べたくない。食べなくてもいいや。」という感覚が頭に焼き付けられるというわけだ。

一週間後のリバウンドを防ぐため、「青いふりかけのかかったご飯」の形のストラップもついている。このストラップを凝視して青いご飯を思い出しながら食事をすると、たちまち食欲が落ちてくる。

このような脳の特性と色彩心理学を利用して開発された、副作用のない「ダイエットふりかけ」は、去年の8月25日に発売され、たちまち日本中に反響を巻き起こした。 (嶋田千里提供)

ダイエットふりかけ公式サイト http://www.balance-diet.co.jp/

 
イベント掲示板
日本のナンバーワ

びっくりどっきり、監獄レストラン

彼から電話があった。ちょっと会おうよ。待ち合わせの場所は……監獄の入り口。なに冗談言ってるの?! 半信半疑で指定された場所に行き、とあるビルの9階に上ると、怪しいドアに行き当たる。そのドアを開けると……

そこは何と監獄!

窓には鉄格子がはまり、照明はほの暗い。あなたの彼は手錠をかけられて、テーブルの前に坐っている。テーブルの上には焼肉用の肉。不審に思って見ていると、突然警官の服を着た美女が現れて、何も言わずにあなたにも手錠をかけ、二人は一緒に監禁されてしまう。

どこからか鉄格子をたたく音が聞こえてくる。隣の牢屋では、誰かが荒々しく何かをわめいている……いや、あれは注文の声だ。やがて、あなたの彼も床の上の鉄の棒を拾って鉄格子をたたき始める。すると次の料理が運ばれてくる。ビールは何と注射器のような容器に入っている。

夜9時になると、突然灯りが消えた。「脱獄者だ!」笛が鳴り、混乱した足音とあえぐ声……どきどきしていると、やがてまた灯りがついた。美女警官は脱獄犯を捕まえてくる。周囲から「犯罪者!」という呼び声が聞こえてくるのが不思議だ。

あなたが食事をしている「監獄」は、銀座8丁目の話題のレストラン、アルカトラズである。これは、アメリカのサンフランシスコのアルカトラズ島に本当にある監獄をまねて作られたのだそうだ。

銀座の繁華街で、この奇抜なレストランは大勢の客を引き付けている。

いつもご愛読いただきましてありがとうございます。5月10日(水)配信予定の第34号の東京流行通訊につきましては、一週間延期して17日配信とさせていただき、代わりに「ぬりえ美術館」特集号を5月10日にお送りいたします。お楽しみに。【編集部から】

→結婚は神聖でロマンチックなもの。学生時代から花嫁になる日のことをそんなふうに想像していましたが、だんだんその年齢に近づくと、結婚は一枚の書類ではなくて、神聖とロマンチックの背後に責任が伴っているのに気づくようになりました。(「超豪華な結婚式」の記事を読んで)【中国  susha

→画面がとてもきれいですばらしく、質感もたいへん気に入っています。ますます多くの人が愛読者になると思います。【台北  Yvon

→編集部のみなさん、毎日お忙しいことでしょう。お疲れ様です。日本のメイクやファッションについての情報を増やしていただけるとうれしいです。【広州  RIE WANG

→私も畳の香りが好きです。うちには一部屋だけ、畳の部屋があります。畳を交換するのは価格が高いので、畳の上にゴザを敷いています。たまにゴザを新品に替えて新しいい草の香りを楽しんでいます。(「編集後記」を読んで)【日本  km_achin
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ALAYA
ゲーム・キャラクター

立体絵本の世界

ポップアップとはもともとIT用語で、Javaスクリプトを利用して新しいウインドウを開くことをいう。だが、今日本でブームになっているもう一つの「ポップアップ」とは、立体設計された絵本のことなのである。

東京 千代田区 にある大型書店「丸善」の本店で扱う4万冊あまりの国内外の絵本の中で、ポップアップ絵本が今最も注目を浴びている。オンライン書店のアマゾンでも、立体設計された絵本の販売量が昨年の三倍まで増加した。

ポップアップ絵本の中では、開くと15cmほどの森林の壮観な情景が広がる「不思議の国のアリス」など、アメリカで「紙の魔術師」と呼ばれている絵本作家、ロバート・サブダの作品が世界中で特に愛されている。

ポップアップ絵本を主に出版する「大日本絵画」の中国シンセン工場では、精巧な品質を保証するために、15人で一つのグループを作って一つのページを製作している。また出版社ではできるだけ本の価格を低く抑えるように努めているため、多くの人の心血を注いだすばらしい作品が順調に販売数を伸ばしている。

ポップアップ絵本は細部まで精巧に作られているので、日本では子供に喜ばれているだけでなく大人にも夢中になる人が多く、たくさんの人がこの視覚表現の豊かさの極みの世界に引き込まれている。 (大村鉄夫提供)
世界の名作仕掛け絵本 http://www.athens.co.jp/sp/0512_sabuda/index.html
 
世相・若者の生き方

ゴールデンウィークはゴールド気分で

●99.999%のリサイクル黄金ドレス

ファッションデザイナー大矢寛朗は、先日原宿でファッションショーを行い、コンピュータ機器の半導体から回収して精製した 99.999%の純金を髪の毛よりも細いワイヤにして編みこんだ純金のドレスを発表した。これは、世界初の試みといえるだろう。

●253万円のダンベルと靴の中敷

田中貴金属では、純金のダンベルと靴の中敷を発売した。これらを使えば、資金の保全と健康維持を同時に行えるというわけだ。純金のダンベルは1キロ、2キロ、3キロの三種類があり、参考価格はそれぞれ253万円、506万円、759万円である。純金1キロを使って製造した靴の中敷も253万円である。注文してから発送までの期間は約1ヶ月で、トレーニング中に傷がついてもその価値にはまったく影響しない。

●カネゴンの貯金箱

お金を飲み込む大きな口、お金を見れば飛び出してくる二つの目……「ウルトラ Q」が1966年にテレビテレビ番組として登場し、後に映画化されて以来、この怪獣のユーモラスな表情は今でも日本人に愛され、現在では金運上昇の守り神になっている。このカネゴンの貯金箱は1575円で、愛知県の職人さんの手で1体ずつ精巧に作られている。
田中貴金属工業公式サイト http://gold.tanaka.co.jp/index2.html
 
編集後記

人生は様々だ。「旅の途中」というのが、異郷に住むすべての人々に共通する心情であろう。

この十年あまり、北海道から沖縄まで、日本のあちこちを旅して歩いた。だが、記憶のフィルムにもっともはっきり焼きついているのは、京成電鉄金町線の小さな駅 、柴又である。

駅前には、ややかしげた帽子、いつも持っている革のかばん、そしてスーツには不釣合いな草履を身に着けたあの像が建っている。何度もこの記憶のふるさとを訪れ、そのたびに彼の肩をたたいて「寅さん!」と懐かしく声をかけたものである。

華人の世界でも知らない人のない喜劇映画シリーズ「男はつらいよ」の主人公、寅さんのふるさとがここ、葛飾柴又である。日本列島を周遊し、放浪の人生を送った寅さんの無数の旅の起点がここなのだ。「もう帰ってこない」と毎回決心するのに、毎回行き詰って戻ってくることになる。ここは寅さんのやすらぎの港であり、温かい休息の宿なのである。柴又の風が、一回また一回と吹いて、故郷を離れた放浪者の胸に広がる憂いと悲しみを慰めてくれる。

初めて柴又を訪れたあの朝、深い霧がたれ込めてまるで桃源郷にいるようだった。少し歩いただけで、寅さんのふるさとのさまざまな表情や雰囲気が記憶の深いところに刻まれる思いだった。

帝釈天参道は、有名な草団子を初めとして、江戸時代からの飲食店が軒を連ねており、食べる楽しみを与えてくれる。柴又帝釈天は古くゆかしい寺院で、すばらしい木彫が回廊を飾っている。山本亭は1500坪の巨大な、和洋折衷で古いものと新しいものを兼ね備えた庭園である。寅さん記念館には、主人公だけでなく、彼の出会った多くの美女たちの服装も展示してある。矢切の渡しは、東京23区で唯一の船頭による渡し舟であり、寅さんも何度となく乗っている。

ふと思い立っては何回も柴又を訪れているが、何回訪れても飽きることがない。映画と現実、虚構の人物と現実の市民……ここはぬくもりと懐かしさのあるところだ。歌うような泣くような旋律と共に、ゆっくり、ゆっくりと歩いていこう。寅さんのふるさと――葛飾柴又を。