2006年11月10日第43号(通巻第59号) 毎週金曜日発行 ブログ 中文簡体 中文繁体
ファッション・イベント家電製品・IT情報観光スポット・グルメ車・ドライブ・F1先端技術・出版・雑学芸能・ドラマ・音楽ゲーム・キャラクター世相・若者の生き方
ファッション・イベント

宇宙旅行のニューファッション

旅行会社も宇宙旅行業務を開始し、一般の人にとっても宇宙に行くことが他人事ではなくなってきた。昔の人が初めて飛行機に乗ることになったときと同じように、いつか宇宙旅行に出かける幸運に恵まれたならば、誰もが雲ひとつない晴れた日にすてきなファッションに身を包んで出発したいと思うことだろう。

今月の2日、宇宙旅行ファッションのデザインを競うスペース・クチュール・デザインコンテストが東京大学本郷キャンパスで行われた。応募者は365名、作品は882点にのぼった。当日は、最終審査に残った11名の作品をモデルたちが身に付けて登場し、和服のようなあでやかな衣装から、心地よさを追求したユニフォームまで、色もスタイルも様々な宇宙旅行ファッションが華やかさを競った。

このコンテストを主催したのは宇宙航空研究開発機構(JAXA)所属のコンテスト実行委員会である。彼らはアメリカのロケットプレーン・キスラー(RpK)社と協力して、2008年末に開始される高度100キロメートルの弾道(サブオービタル)宇宙旅行のために、去年の11月から宇宙旅行ファッションのデザイナーを募集していたのである。

コンテストの結果、東京モード学園3年生の梅津緑さんの作品が最優秀賞の栄冠を勝ち取った。テーマは「宇宙散歩」で、保護されている安心感を表現するためにビニールやサテンの素材を使い、大胆な曲線を描き出している。この広い襟付きのゆったりとした白いドレスが、無重力の世界で柔らかく浮かび上がることだろう。また、付属するウサギのぬいぐるみもお揃いの服を着ていて、デザイン全体に幻想的な雰囲気がただよっている。

梅津さんは、審査委員長の松居エリ氏や制作コラボレーターと共に、今後RpK社の宇宙旅行参加者のためのウェアの開発に取りかかる。今回のコンテストに出品された試作品は、来年3月にパリで展示される予定だ。

(C)2006 Japan Aerospace Exploration Agency

FASHION IN SPACE公式サイト http://www.space-fashion.com/
 
観光スポット・グルメ

「やきとり」と「焼鳥」

焼鳥は外国人にも人気の日本料理である。日本の街のあちこちで、「焼鳥」あるいは「やきとり」と書かれた看板やのれんが見られる。だが、多くの日本人たちも、「焼鳥」と「やきとり」が同じ発音でありながら別の食べ物であることを知らない。「焼鳥」というのは串に刺した鶏肉を焼いたものだが、「やきとり」には豚肉やその他の肉を焼いたものも含まれるのである。

先週末(11月4日)、「全国5大やきとりの街」の一つである埼玉県東松山市に、他の4つである北海道室蘭市、福島県福島市、愛媛県今治市、福岡県久留米市の首長とやきとり組合の代表者が集まって、「全国やきとり文化サミット」が行われ、「ウォーキングとやきとり文化」について大いに語り合った。東松山やきとり組合会長で、やきとり店「桂馬」の店主である青木卒美さんら6人は、それぞれ独自の「やきとり感」を語り、「やきとり音頭」の制作まで計画された。

ところで、「全国5大やきとりの街」のやきとりにはどんな特色があるのだろうか?

室蘭のやきとりは、豚の肩ロースとたまねぎを串に刺してタレをつけて焼き、食べるときに洋ガラシをつける。福島のやきとりは鶏肉と豚の内臓を使う。銘柄鶏の「伊達どり」を使ったやきとりは絶品である。東松山のやきとりは、豚のかしら肉を炭火でじっくり焼いたものである。各店に秘伝のみそだれがあり、ニンニク、唐辛子など10種類以上の香辛料をブレンドして作られている。今治市のやきとりは、他のものとは違って鶏肉を鉄板焼きにする。焼くのに加え、「蒸す」、「揚げる」の要素が加わって、おいしさが倍増する。久留米のやきとりは、福岡の屋台スタイルの延長で、牛肉、豚肉、鶏肉などが混在している。酢ダレがかかったキャベツのお通しもついてくる。
第1回全国やきとり文化サミット
 
http://www.city.higashimatsuyama.saitama.jp/yaki_summit/index.html
 
先端技術・出版・雑学

ヒット商品ランキング

月刊情報誌「日経トレンディ」では今月1日、今年最も話題となったヒット商品のランキングを発表した。

この雑誌が毎年発表する「ヒット商品ベスト30」は、「売れ行き」、「新規性」、「市場創出性」、「影響力」の4つの要素で商品のヒットの度合いを評価し、独自のランキングを行っている。2005年の1位は「iPod nano & iTMS」、2004年の1位は「冬のソナタ」であった。

今年第1位の栄誉に輝いたのは、「ニンテンドーDS? Lite & 鍛脳ゲーム」である。前者は任天堂の超人気携帯ゲーム機で、その前に売り出された「ニンテンドーDS」と合わせて、国内市場だけで1000万台以上売れた。後者は「脳を鍛える大人のDSトレーニング」シリーズのゲームソフトである。

その他のランキングは以下の通りだ。
2)軽自動車、3)資生堂TSUBAKI、4)mixi、5)W−ZERO3、6)植物性乳酸菌ラブレ、7)EOS Kiss Digital、8)ダ・ヴィンチ・コード、9)ルックきれいのミスト、10)男前豆腐店。

また日経トレンディでは来年のヒット商品の予測ランキングも行っているが、その内容は次の通りだ。1)抗疲労トクホ、2)ケータイ勝手SNS、3)Wii、4)マネジメントウォーター、5)どこでもデジタルテレビ、6)ダイナミックパッケージ、7)血液型別ヨーグルト、8)超高速センサーデジカメ、9)第3のジャガイモ菓子、10)東京ミッドタウン。

本メルマガでは、これまでに紹介していない人気商品について、今後詳しい解説を行う予定です。
(C)日経トレンディ
「日経トレンディ」公式サイト http://trendy.nikkei.co.jp/
 
イベント掲示板
11月10日(金)「チーズフェスタ」青山スパイラルホール
今年で15回目を向かえ、250種類のチーズが大集合し、チーズファン1万人以上が訪れる。
11月11日(土)「写真新世紀東京展」東京都写真美術館
キヤノンが主催する写真展。46170点の応募から受賞作品を展示。
11月12日(日)「交流館フェスティバル」東京国際交流館
留学生が自国の文化や料理を紹介するコーナー、民族音楽や舞踊を披露するステージ、芸術作品を展示するギャラリーなど、内容盛りだくさん。
11月13日(月)「東京ビジネスサミット」東京ビッグサイト
新商品・サービス・ビジネスの展示会や著名人による講演会も。
11月14日(火)「新・世界七不思議PRイベント」清水寺
スイス財団が主催する「新・世界七不思議」の候補に!和太鼓、日本舞踊でアピール!
11月15日(水)「アジアカップ最終予選」 札幌ドーム
日本代表今年最後の活動。19:10キックオフ!
11月16日(木)「ホフ・クリエイト表参道オープン」表参道
24時間の会員制デザインオフィス。一人から利用できシンプルで機能的。
日本のナンバーワ
最大なカボチャ
第十九回おおーいでっかいとうカボチャ大会が今年10月1日北海道で行われ、芦別、札幌、富良野などから62個のカボチャが出品された。農業白井昭二さん(57)のカボチャは高さ1.2m、胴回り約5m、重さ541kgと、ダントツ一位に輝いた。この記録は白井さん自身が持っていた日本記録439.5kgを100kg以上上回り、日本記録を新たに塗り替えた。

円周率暗唱記録
千葉県在住の原口證さん(60)は今年10月4日未明、昨年7月の自己の世界記録「8万3431桁」を塗り替え、円周率暗唱「10万桁」を達成した。日本一のみならず、世界一でもある。円周率の数字列を語呂合わせで「物語」に翻訳することで記憶できたという。所要時間16時間28分間で10万桁であるから、一分間で約101桁ということになる。今回の記録もギネスブックに申請する。

最長の人道つり橋
「九重“夢”大吊橋」は長さ390m、高さ173m、幅1.5mの日本一長い人道つり橋である。大分県九重町に位置し、今年10月30日より一般公開となりました。吊橋の先に何かあるわけではなく、吊橋自体が観光スポットとなっており、橋の上から震動の滝など雄大な景色を楽しめます。怖くて戻って来られない方のためにシャトルバスを橋の向こうに用意しているそうです。

→「デザイン・フェスタ」公式サイトの中、「東京流行通訊」の公式サイトをリンクさせて頂きました。原宿に来られる事がございましたら、ぜひオフィス&ギャラリーにお立ちよりください。【東京 デザイン・フェスタ・オフィス

→「心連心」デジタルマガジンをダウンロードできたらいいなあと思います。「ライブ・カメラ」のコーナーではいつも日本の風情が独特だと感じるのですが、保存したいと思ってもすぐに画面が変わってしまいます。風景の画像を単独で掲載して、ライブ・カメラのリンクを画像の下においていただけないでしょうか?そうすれば、このサイトを見たい人が自分で検索できるので。【杭州 lily

→「週刊東京流行通訊」の全体的デザインが好きです。とてもおしゃれで新鮮で上品だと思います。私たちデザイナーにとって、とても参考になります。【徐州 夏安生

【編集部からのお知らせ】

本メルマガの発行人である中嶌重富の著作、「56歳での起業。」が、トランスワールドジャパン社より出版されまして、只今絶賛発売中。勇気と元気を与えてくれる好著です。詳しいはアマゾンまで。

●国際交流基金の「日中交流センター」公式サイトは、日中間のより活発な交流のために「コミュニティサイト」として生まれ変わりました。11月開設の主要機能は「ゲームセンター」と「テレビ局」があります。本メルマガも、FLASH式の「月刊心連心マガジン」の最新号の企画制作に参加しました。
お台場・大観覧車
米代川
鳥取マリーナ
青森県営浅虫水族館
配信サイト
ALAYA
芸能・ドラマ・音楽

劇団四季の「キャッツ」を観る

東京ディズニーランドが開園し、任天堂の家庭用ゲーム機が発売になった1983年、西新宿に劇団四季のキャッツ・シアターが生まれた。当時一般のミュージカル制作費は4、5千万円であったが、キャッツには何と8億円が投資された。だが、初演以来6000回以上の公演が行われて現在最も人気のある演目になっており、当初の冒険は大成功したと言えるだろう。

劇団四季と言えば、誰もが「キャッツ」を思い出す。この700名あまりの俳優とスタッフを擁する日本最大規模の劇団は、アメリカで生まれて世界中を席巻した「キャッツ」によって、日本で多くのファンを得た。役柄の容貌も性格も、すべてが「キャッツ」という題名を凝縮した感のあるこのミュージカルで、「ゴミ」の中を飛んだりはねたりしている「猫」たちのうち、三分の一が中国や韓国からやってきた俳優だそうだ。それを聞いて、このミュージカルを是非見てみたいという気持ちになった。

客席に入ってびっくりした。通路にゴミのような弁当箱が落ちている。ところがよく見るとそれは装飾であった。床も壁もこうしたゴミだらけなのである。二階席にある卵は今にも落ちてきそうだ。特に人目を引いたのはパスネットで、誰でも拾えそうに見えるが、実は床にしっかり張り付いていて取れない。通路を行くと、壁に捨てられた本がある。めくってみると、中は歴代の「キャッツ」の俳優たちの写真である。なかなかしゃれた趣向である。

ミュージカルが始まると、客席の通路に「猫」たちが集まってくる。芝居の間もしばしば「猫」が通路にやってきて、その臨場感に観客は、まるで舞台が存在しないような錯覚に陥る。それだけでなく、観客も「猫」に舞台の上に引っ張っていかれて踊ったりする。最後に「猫」たちは観客たちと握手をしにきてくれる。大感激だ。

「オペラ座の怪人」や「ライオンキング」と違って、「キャッツ」は純粋な猫の動きを見せてくれ、歌やダンスもたくさんあって、その質はたいへん高い。この日、マジック猫を演じたのは中国から来た俳優で、その宙返りの離れ業はとてもすばらしかった。彼の演技を見るためだけに「キャッツ・シアター」に行く日本人も少なくないことだろう。(本文はよしなしごとさんの『劇団四季「キャッツ」見てきました』をリライトした)
(C)よしなしごと/ウェブリブログ
劇団四季「キャッツ」公式サイト http://www.shiki.gr.jp/applause/cats/
 
ゲーム・キャラクター

地下の記者会見

優秀なアニメ脚本作家を発掘するために、アニメ専門チャンネルのANIMAXでは、2002年に「アニマックス大賞」を創設した。このたび第5回の大賞受賞作品が決定し、11月2日にアニメーション制作記者会見が行われた。受賞したのは月野あかり氏の作品「ゆめだまや奇談」で、姉が弟の夢の世界に入り込むというテーマの幻想的な物語である。彼女が描く場面に地下のシーンが多いので、今回の制作発表会は、虎ノ門の地下40メートルに現在建設中の日比谷共同溝で行われた。

施工用のエレベーターに乗って直径約7メートルの地下トンネルに下りていく。ここは賑やかな外の通りとはまったく違って、スニーカーの足音がこだまするような静かで広い空間である。

特別審査委員を務めたのは、アーティストで「米米クラブ」のボーカリストでもある石井竜也氏である。彼は、「アニメは最近、中国が力をつけてきていて、日本はもっと頑張らなくてはいけない。」「重要なのは脚本だ。受賞作品には世界の秘密とコミュニケートする物語性と情報性がある。」と述べた。月野氏は受賞について心から嬉しいと述べ、「子供たちにとって忘れがたいようなアニメ」にしたいと語った。

「アニマックス大賞」は日本のアニメ界に対して大きな影響力を持っている。募集するのは、30分から45分の長さのアニメ脚本である。去年の受賞作である「リリとカエルと(弟)」は、東映がアニメ映画にし、今年の8月に上映されて好評を博した。今回の受賞作品も来年秋に公開される。

会場となった「日比谷共同溝」は、電話、電気、ガス、水道などの生活基盤施設を収容するものである。国土交通省は現在「工事現場を文化の広場にする」という活動を行っており、8月にはここでコンサートが開かれた。石井は、「倖田来未からここのことを聞いたが、とてもいいと思う。僕もここでコンサートをやってみたい。」と述べた。
(C)2006 Animax Broadcast Inc.
ANIMAX公式サイト http://www.animax.co.jp/
 
編集後記

街にはいつの間にかクリスマスツリーが登場し、デパートやスーパーでは「年末大バーゲン」の表示を見かけるようになって、また一年が終わろうとしているのに気がついた。心の中で月日の過ぎるのは早いものだと慨嘆すると共に、年末年始には一年がんばった自分に「ご褒美」をあげようかという考えが浮かんだ。

今年の休暇には、できれば、長い間心の中にあった希望を実現したい。それは「青春18切符」で日本を旅することである。

十八年前初めてその名前を聞いたとき、青春時代の若者だけが使える特権だと思い込んでいた。だが、よく調べてみると、年齢、性別、資格などにかかわらず、誰でも自由に使って日本を周遊できるすばらしい切符であることがわかった。一日たった2300円で、日本全国を旅することができる。東京から大阪、広島、博多、金沢、仙台……どこに行っても一律同額だ。

航空券には「国内線一万円均一」などという信じがたいサービスも登場しているが、冷静に考えてみると、燃料高騰の影響さえなかったら最近の飛行機は格安と言えるのかもしれない。だが、それも「青春18切符」にはかなわないだろう。新幹線や高速バスも決して安くはないし、自分で車やバイクを運転して五百キロも走れば、ガソリン代だけでこの値段を超えてしまう。

漂泊の旅人にとって、「青春18切符」の魅力は、降りたい駅で降りることができ、また別の列車に乗り換えることができるという点にもある。名物を味わって、お土産を買って、名所を巡って、温泉を楽しんで……あれこれ楽しむことができて実に嬉しい。ツアーに参加したならば、飛行機や新幹線やバスに乗って目的地に直行し、予約したホテルに泊まり、決められた土産物店に連れていかれ、また家にまっすぐ家に帰るという「固定移動式」の旅になり、「自由自在」の爽快感や楽しさを味わうことは不可能だ。

今年の休暇には、できれば、長い間心の中にあった希望を実現したい。それは「青春18切符」で日本を旅することである。