フリクションボール   フリクションライン
ボールペンなのに消せる。このようなボールペンは今まで無かった訳ではない。しかしそれは紙の上のインクを削り取るという考え方で、消し跡が残りブームがすぐに終息した。パイロットコーポレーションが先ごろ発売した「フリクションボール」はそのブームを新たに巻き起こした。温度が65℃以上で色が消える特殊なインクを開発し、ペン尻のゴムでこする際に発生する摩擦熱によって消すというのだ。消しカスはなく、書いた文字がかすれたり戻ったりせず、きれいに消せるのが最大な特徴である。同社はさらにこの技術を応用させ、消せるラインマーカー「フリクションライン」も発売している。ペンは女子中高生が流行を作るのが一般的だが、実演販売で会社員や主婦にも愛用されるようになり、ブログやクチコミで更に利用が広まった。一本100円前後の価額帯市場でフリクションボールは一本210円、フリクションラインは一本157円と高額だが、生産が追いつかずテレビコマーシャルを一ヶ月遅らせるほどの売れ行きである(フリクションボール 全8色 一本210円。フリクションライン 全6色 一本157円)。
 
LATTE(ラテ)
「デコる」という言葉が登場するほど、「デコレーションする」ことが流行している。ケータイや写真、小物などにオリジナルの絵や言葉を書いて個性を演出するのである。そのブームに見事に乗ったのがパイロット株式会社が発売した「LATTE」だ。水性ボールペンなのに、乾くとウォータープルーフになり、金属、プラスチック、アクリルなどどんな素材にも書ける。細字タイプなのでネイルアートなどにも活躍できる(パステルカラー 全10色 120円/本)。

ダーマトグラフ
ワックスの入った芯を紙で巻いた色鉛筆のことで、紙だけでなく、ガラス・金属・プラスチックなどに自由に描ける。ガラスなどに描いたあと、水で消すことができる。芯が短くなったら、ついている紐を引っ張り、切れ目から紙をクルクルとむいて、新しい芯を出すことができる。この作業がとても楽しくて、ついつい芯を長く出してしまうくらいだ(三菱鉛筆 100円/本)。

スポーツペインター
スポーツ観戦などでよく目にするフェイスペインティングのためにパイロットが開発したペンである。鮮やかに発色し、こすってもぼやけず、雨や汗にも強いのに、石けんで簡単に落ちる。スポーツ観戦はもちろん、ハロウィーン季節のパーティーやイベントでも大活躍し、雰囲気を盛り上げることであろう(全6色 262円/本)。

 
ゼブラシャーボX
シャーボはゼブラ株式会社が開発した、「シャープペン」と「ボールペン」を切り替えて使える複合ペンである。1977年から発売しており、2007年には発売30周年を迎える。「シャーボX」は「かけ算すると、何かが生まれる」をキャッチコピーに、好きな「ボディ」「シャープメカ」「ボールペン替芯」をそれぞれ選び、組み合わせることができる。9種類のボディから1つ、3種類のシャープメカから1つ、17種類のボールペン替芯から2つをそれぞれ選択でき、組み合わせは最大4131通りに及ぶという(3633円〜/本)。

フィードホワイトライン
パイロットが発売した修正テープ付きの3色複合ペンである。シャーペンや鉛筆に消しゴムが付いているのと同じように、ボールペンに修正テープを付けたのだが、意外にありそうでなかった商品である。筆記も修正もこれ一本でできてしまう優れものだ。発売前に行われた「新製品アンケート」では、「これは売れる!と思う商品」、「自分で使ってみたい商品」でそれぞれ一位を獲得した (全6色 525円/本)。

 

偽札判定ペン「ジャッジマン」
「このペンで偽札かどうかを判別することができる」と言っても信じてくれないかもしれないが、これは本当である。実際に紙幣に書いて使用し、本物ならば黄色になり、やがて見えなくなるが、偽札ならば、茶色く変化する。高い判定能力を誇っていて、日本紙幣はもちろん、多くの外国紙幣にも対応している。「ニセサーチ」はさらに改良を重ね、3000回使用可能で、国内発行の切手やトラベラーズチェックにも対応できる。日本では紙幣が本物であるかどうかを確認する必要も習慣もほとんどないが、海外では悪質な偽札犯罪が増えやすい環境となっている。軽量でコンパクトで、値段も手ごろなので、日本国内だけでなく、海外旅行の必需品になる日もそう遠くないかもしれない(ジャッジマン 5250円/10本;ニセサーチ 840円/本)。

光ファイバーペン
これはLEDライトを内蔵しているボールペンで、ノックするだけでライトを付けることができる。ペン先の筆記面だけを照らすので、機内や劇場、会議室などの暗いところでも周囲の人に影響を与えない。機能だけではなく、ボディもスリムでスタイリッシュである。驚くべきことに、実はこのペンにも偽札判定機能が付いているのである。透明アクリルLEDの光を通して、照射面を広げると、本物紙幣にしかない原版のラインが乱反射するのを肉眼で確認できるという。(世界先進主要国新紙幣に対応)この判定方法は警察庁のお墨付きのホームページ「ポリスちゃんねる」でも紹介されている(2000円/本)。

 

自作鉛筆「もくねんさん」
北星鉛筆株式会社が発売した「もくねんさん」は専用粘土と鉛筆の芯がセットになった手作り鉛筆キットである。この専用粘土は鉛筆を作る際に大量に出るおがくずをリサイクルしたもので、着色や接着もでき、乾燥させると軽い木のようになる。粘土を自分の好きな形に形成し、その中に芯となる部分を組み込めば鉛筆が作れるというものである。世界にたった一つの鉛筆を作れる喜びを味わうことができ、鉛筆として使うのがもったいないくらいである(もくねんさんキット 300円/セット)。

電車鉛筆
株式会社トンボ鉛筆は、「電車鉛筆」を2007年9月20日から発売した。「電車鉛筆」は、四角柱の鉛筆に巧みな印刷を施して電車に見立てた特殊鉛筆で、車両イラストは人気車両の図面や写真を基に忠実に作成されている。四角の鉛筆は6.7ミリ×6.7ミリ×176ミリで、これは車両実物の870分の1の大きさである。「電車鉛筆」にはさらにミニディスプレイが付いており、車両の実物写真、型名、車両愛称の由来、車両の概要が記されている。また幅20ミリのレールも描かれており、電車鉛筆をディスプレイして楽しむことができる。数量限定販売のため入手困難で、電車オタクではない人も、のどから手が出るほどほしくなる(2車両柄6本の四角鉛筆とミニディスプレイのセット 493円)。

THE・まがる鉛筆
「鉛筆は真っ直ぐである」という常識を覆される商品がこの「THE・まがる鉛筆」で、その名のとおり自由自在に曲がるのである。木材ではなくゴム状のもので作られていて、芯も非常にやわらかく作られているからだ。鉛筆としても使用でき、かばんなどに結んで見た目や感触を楽しむのも良い(1575円/10本)。

筆記具以上に私たちにとって身近なものは果たしてどれくらいあるのだろうか。とっくの昔に完成した筆記具の形に更なる磨きをかけて新たな筆記具を作り出すことに、日本人のモノヅクリ魂が燃えている。このような小さな道具に無数の人が頭を悩まし、議論を重ねてきた。無から有を生み、有を良に発展させ、さらに良を優に変身させる。優の先に待っているのはなんだろうか。疑問に感じている私の脳裏に新しい答えが浮かんだ。いや、筆記具はまだ完成していない、私たちはまだ発展途上にいるのかもしれない。

 
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