タバコというと、みなさんはまず何を思い出されるだろうか?「頭をすっきりさせるもの」と思う人もいるだろうし、「健康に害がある」と考える人もいるだろう。あるいは、「やめるのが難しい」という考えもあるかもしれない。タバコは人体に有害だが、特に受動喫煙は普通の喫煙より影響が大きく、このことはすでに世界の常識となっている。タバコの中の有害物質は、よく知られているニコチン、タール、一酸化炭素だけではなく、科学者の分析によれば、タバコが燃える時の煙の中に含まれる発がん物質は40種以上に上り、この他にもがん細胞の拡散を促進する物質が10種以上あるという。健康の面から見ると、タバコはまったく百害あって一利なしなのである。毎年5月31日は、世界保健機構が制定した「世界禁煙デー」で、今年は21回目になる。今回の「世界禁煙デー」のテーマは、「たばこ産業の干渉を阻止しよう」で、ほこ先が直接タバコメーカーに向けられている。現在、公共の場所での喫煙が全面的に禁止されている国がますます増えており、日本も急速にその方向に向かっている。
日本で最も早い公共の場所の喫煙禁止条例は、2002年に東京都千代田区が決定したものである。現在、東京などの多くの地方の市街地では全面禁煙が実現され、これまで喫煙場所が設置されていた新幹線もこのサービスを停止した。政府ビルの半数近くも、全館禁煙を実現している。今年の5月31日に厚生労働省は、環境省と共用の庁舎の屋外の二ヶ所の喫煙所を一ヶ所に減らした。こうして、全面禁煙という最終目標が徐々に実現されているのだ。
日本政府と東京都だけでなく、日本各地でも様々な形で「世界禁煙デー」を迎えた。例えば千年の古都奈良では、31日にネット上に掲示板を開設し、科学的な禁煙について豊富な経験を持つ医師たちを招いて、禁煙をしようとする人々の様々な質問にオンラインで回答し、禁煙日記の書き方や薬物手段などの効果的な禁煙法を紹介した。広島市の平和公園では、ふだん置かれている20個の灰皿を「世界禁煙デー」にすべて撤去し、翌日からは5個だけが公園に戻され、残りはすべて引退となった。女優の仲間由紀恵と温水洋一は禁煙の公共広告の撮影を行い、5月30日に関連イベントに出席した。現在日本では約36%の男性と約9%の女性がタバコを吸っており、喫煙者数は連続16年間下降状態となっている。(凱特執筆)